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チャンス信じ、結果残し続ける尚志FW小池悠斗。前線の“切り札”はインハイで“二刀流“も

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本職のFWに加え、CBでの力も持つ“二刀流”。尚志高FW小池悠斗

 尚志高(福島)は7月末の福島復旧・復興ユース大会で無敗。その中で“発見”となったのが、長身FW小池悠斗(3年=横須賀シーガルズFC出身)だ。今年、プリンスリーグ東北でチーム3位の6得点をマークしているストライカーは、チェイス・アンリ(3年)不在のCBのポジションに入り、健闘。仲村浩二監督も「意外とできていた。攻撃のテンポが良かった」と高く評価していた。

 インターハイの登録メンバーは17名。各選手には専門職だけでなく、複数のポジションでプレーする力が求められる。小池は以前からCBでの起用を示唆されていたというが、福島復旧・復興ユース大会でついにテスト。中学3年時に一時期だけプレーしていたというポジションにすぐ対応できた訳ではなかった。

「最初は全然感覚が残っていなくて、誰をマークして良いのか全然分からなかった」。加えて、当初はビルドアップの面でも苦戦したようだが、レギュラーCBの安江海ラウル(3年)のアドバイスを聞きながら、順応。「(何より)守備で危ないところとか阻止できたので良かったです」と振り返る。

 高川学園高(山口)戦や大阪桐蔭高(大阪)戦ではFWで先発してゴールを決め、後半はDFとしてリードを守るという試合も。インターハイでも展開によってはCB起用がありそうだが、本人は「FWで出たい」と力を込める。

 FWのポジション争いは、プリンスリーグ東北で小池を上回る7得点、インターハイ予選でもチームトップの3ゴールを決めているFW村上力己(3年)がリード。小池は「動きの速さとかFWやりながらプレスバックとか、ボランチからボール獲るとか、ボールへの執着心とかまだ負けているかなと思います」とライバルのプレーを認める一方、「PAでのゴールへの気迫だったり、難しいボールが来た時に収めて起点を作るのは負けていない」と力を込める。

 途中出場したインターハイ予選決勝でゴールを決めてチームを盛り上げたように、小池はプレーで仲間を鼓舞することができるプレーヤー。スタメンでなくても、「先に出ていた人以上に結果を出せば、自分にいつかチャンスは来る」と信じ、結果を残し続けてきた。チーム練習後に重ねてきたシュート練習の成果も着実に出てきている。

 まだ、立ち場を逆転させるまでは至っていないが、インターハイ期間中もゴールを決めてスタメンを勝ち取る意気込みだ。「インターハイで自分がチームで一番とかに点取れれば、スタメンとかでずっと試合に出られるようになると思う。途中出場からでも点を取りまくって、結果を残したい」と宣言。尚志の“二刀流”は、CBで起用されても、FWで起用されても、チームのために戦い、ゴールを決め、必ず優勝に貢献する。

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(取材・文 吉田太郎)
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