beacon

注目対決は履正社が会心の内容で快勝。FW福田&MF大迫擁する神村学園は初戦敗退に

このエントリーをはてなブックマークに追加

[7.25 インターハイ2回戦 神村学園高 0-2 履正社高 徳島市球技場第2競技場]

 令和4年度全国高校総体(インターハイ)「躍動の青い力 四国総体 2022」男子サッカー競技は25日、2回戦を行った。前回大会8強の神村学園高(鹿児島)と履正社高(大阪1)が対戦。2回戦屈指の好カードは履正社が2-0で勝ち、3回戦進出を決めている。

 プリンスリーグ九州で無敗首位の神村学園は4-4-2システム。GK広川豪琉(3年)、右SB有馬康汰(2年)、CB大川翔(3年)、CB中江小次郎(3年)、U-16代表候補左SB吉永夢希(2年)、ダブルボランチがC大阪内定のMF大迫塁主将(3年)と笠置潤(3年)、右SH積歩門(3年)、左SH西村羽琉(3年)、2トップはU-16日本代表FW名和田我空(1年)と前回大会得点王でU-19日本代表候補のFW福田師王(3年)がコンビを組んだ。

 一方、プレミアリーグWESTの履正社はGKジョン・カミィ・信バー(3年)、U-17代表歴を持つ左SB西坂斗和(3年)、CB加藤日向(3年)、CB東尾大空(3年)、右SB森田夢生(2年)、中盤は徳山亮伍(3年)と小田村優希(3年)のダブルボランチで、左SHがU-17高校選抜の名願斗哉(3年)、右SH川端元(3年)、2トップは梶並笑顔(3年)と古田和之介(3年)主将が並んだ。

 ファーストチャンスは履正社。前半4分、縦パスで抜け出した古田の右足シュートが左ポストをかすめる。その履正社は神村学園のポゼンションを封鎖。パスコースを限定し、切り替えも非常に速い履正社は相手の注目エース福田はおろか、司令塔の大迫、笠置のダブルボランチにも自由にボールを持たせない。

 そして、奪ったボールをテンポ良くサイドへ繋ぎ、左サイドの西坂、名願の突破力も活かしてゴール前のシーンを作り出す。神村学園は前半15分にクリアボールを繋いでから積の放った右足シュートがゴールを捉えるが、履正社GKジョンがファインセーブ。前半35+3分には右クロスのこぼれから決定機を迎えたが、履正社はゴールカバーした東尾がクリアしてスコアは動かない。

 神村学園は後半開始からFW西丸道人(2年)、履正社もFW河野朔也(2年)をピッチへ送り出す。後半立ち上がり、履正社がプッシュする。3分、名願が左サイドを個で攻略してクロス。川端のヘッドは枠上へ外れ、直後に名願と西坂で左サイドを攻略したシーンも古田のシュートがGK広川のファインセーブに阻まれた。

 だが、7分にスコアを動かす。右サイドを突破して逆サイドへ。流れてきたボールを拾った西坂がボールを浮かせてかわそうとすると、DFの手に当たる形でPKの判定となった。これを古田が右足を決めて1-0。履正社は直後にも質の良い動き出しを繰り返していた古田が左サイドを抜け出し、中央方向へ運ぶ。最後はマイナスのラストパスを川端が右足で決めて2-0とした。

 履正社の好守と運動量の多さは後半も変わらず。神村学園は思うようにビルドアップすることができず、クロスの本数を増やすこともできない。神村学園はDF長沼政宗(2年)、DF高橋修斗(2年)を投入。だが、なかなか状況を好転させることができなかった。

 履正社はDF石塚蒼空(2年)、MF中村成那(2年)、DF岡田誠也(3年)をピッチへ送り出す。神村学園は福田の決定機をGKジョンに止められ、大迫のコントロールショットもわずかに枠外。3点目を奪うことこそできなかったものの、最後まで攻守で主導権を握り続けた履正社が会心の内容で強豪対決を制した。
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

TOP