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[CL]マタ「優勝できれば、バレンシアを離れるときの想像以上」

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 チェルシーは18日、翌日に控えた欧州チャンピオンズリーグ(欧州CL)決勝に向けて、ミュンヘン入りをした。今季からチェルシーに加入したMFフアン・マタは、決勝に向けて自身の見解を語った。

「僕たちは現在、世界最強のバルセロナを倒した。これは土曜日の決勝でも大きな自信になる。僕らにはあと90分残っていて、どんなことでも起こり得るんだ。一つの局面ですべてが変わる、オープンな試合になると思う」とGoal.comの英語版に語っている。

 ホームのアリアンツ・アレーナで決勝を戦うバイエルンが優位という見方が多いが、マタはその考えを否定する。「現時点で決勝で勝てる確率は50%-50%だよ。人々がバイエルンが有利だと言っても、気にならない。それは彼らにとってプレッシャーになるからね」と話す。

 07-08シーズン以来、4年ぶり2度目の欧州CL決勝を戦うチェルシーは、どのような戦い方を見せるのだろうか。「監督はまだ決勝の戦術について話をしていない」と前置きしたうえで、スペイン人のチャンスメーカーは、「引いて守備的に戦うのではなく、前に出てプレーすることになると思う」と、バルセロナ戦とは違う戦い方をすることを示唆した。

 チェルシーはDFジョン・テリーをはじめ、DFブラニスラフ・イバノビッチ、MFラウル・メイレレス、そしてMFラミレスという4選手を出場停止で欠く。それでもマタは、彼らの穴を補えると自信を見せる。「カードをもらったことで、重要な選手が出られない。でも、決勝のピッチに立つ選手はモチベーションが非常に高くなる。疲れ知らずになるし、この試合が長いシーズンの最後戦だと考えなくもなるんだ」と、代役として出場する選手が、変わらない働きを見せてくれると確信する。

 そして、苦しんだシーズンを良い形で締めくくりたいという思いを強調した。「もしチャンピオンズリーグで優勝できたら、誰も良い結果を残せなかったプレミアリーグのことを話題にしなくなるはずさ。僕たちはすでにFA杯を制したし、この大会も優勝できれば、夢の実現となるし、忘れられないだろう」。

 EURO08、南アフリカW杯とスペイン代表として、重要なトロフィーを勝ち取っているマタは、自身のキャリアに欠けているクラブでのトロフィーを加えたいと考えている。「スペイン代表の一員として僕は2度の決勝を経験し、ともに優勝を勝ち取った。でも、クラブレベルでは今回が最高の経験だ。ヨーロッパ王者になれる選手は限られている。それに最初のシーズンで2冠を達成できたら、それはバレンシアを離れるときに描いていたこと以上の結果になる」と明かした。

 とはいえ、簡単に優勝できないことも理解している。かつてチェルシーにも在籍したFWアリエン・ロッベンやMFフランク・リベリーといった世界に名を轟かせるスターを擁する相手の脅威について語った。「僕がバイエルンについて説明するまでもないでしょ? 今年、彼らは何も勝ち取っていないかもしれない。でも、彼らはホームで決勝を迎える。だから、彼らにとっては単なる決勝ではない」と相手の士気の高さを指摘した。

 そして「素晴らしいチームだし、中盤と前線のコンビネーションには注意が必要だ。そこは本当に多くのチャンスをつくっているからね」と相手の高い攻撃力を認め、2人のアタッカーへの警戒心を強める。「リベリーと対峙するときは常に100%の力を出さなければいけない。でも、このような試合ではどんな相手とも向かい合って、決して恐れてはいけないんだ。ロッベンも、スピードと強烈なシュートを持ち合わせた、決定的な仕事ができる選手だ。最大限の警戒が必要だし、簡単にプレーさせてはいけないね」。

 果たしてチェルシーは、初の栄冠をつかむことができるのか。移籍初年度にして、、サポーターが選ぶ年間最優秀選手賞を受賞した10番は、イングランドでの1年目を最高の形で締めくくるためにピッチを駆ける。

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