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[コマスポ]昇格へ望みをつなぐ貴重な勝利

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]
 
 JR東日本カップ2012第86回関東大学サッカーリーグ2部・第15節は7日、法政大学城山サッカー場で駒澤大vs日本大が行われた。試合前までの2位・横浜桐蔭大との勝ち点差は『7』ともう後がなくなった駒大。前日に桐蔭大が負けていたこともあり、勝てば差を詰められる、負けられないという、大きなプレッシャーがかかる中での試合となったが、日大を相手にキッチリ勝利を収め、何とか昇格争いに踏みとどまった。

 序盤まず主導権を握ったのは日大だった。フォーメーションは4-2-3-1の駒大に対し、日大の布陣は3-6-1。中盤の枚数では日大が上回るため、前線で数的不利の状況が生まれやすくなっていた。さらに、駒大のプレスが全体的に一歩遅れていたこともあり、試合は日大ペースで進んで行く。しかし、DF三澤祥馬主将(4年=三菱養和SCユース)を中心としたディフェンス陣が、集中した守備を見せると潮目が変わる。
 
 30分過ぎから徐々にMF碓井鉄平(3年=山梨学院大学付属高)がボールに触る回数が増えてくると、駒大が中盤を支配し始める。そして試合を支配し始めてからわずか数分で、先制に成功する。34分、右サイドから柳川剛輝(1年=広島ユース)がクロスを上げると、日大の選手がペナルティーエリア内でハンド。PKを獲得する。これを碓井が「先週(青山学院大戦)右に蹴ったので(キーパーが)右に飛ぶと思った」と話した通り、見事に相手キーパーの逆を突き左隅へと決めた。その後も序盤の劣勢が嘘だったかのように攻め続けたが、1-0のまま前半は終了。
 
 後半に入っても流れは変わらない。始まっていきなりDF田中雄一(3年=前橋育英高)のクロスからチャンスを作ると51分、カウンターを喰らいかけたところで、柳川がインターセプト。その勢いのままゴール前まで運びMF奥村情(4年=名古屋ユース)にラストパスを送ると、奥村が冷静に流し込み2-0。「練習通り」(奥村)と納得のゴールだった。
 
 だが、試合を決める3点目を決めきれずにいると、日大が息を吹き返す。をキープでき、裏へ抜けるスピードもあるFW深町浩之(4年=長崎日本大学高)が入ったことで、サイドに起点を作られてしまった。これに対し秋田浩一監督は碓井をトップ下に上げ、ボランチにMF立石忠之(1年=海星高)を投入し、守備の安定を図った。しかし、奪ったボールを落ち着かせられなくなり、守る時間が長くなる。すると79分、CKから耐え切れず失点。1点差へと迫られる。その後もDF大山徹(4年=日本大学高)のFKが僅かに外れるなどピンチはあったが全員で声を掛け合って凌ぎ、何とか逃げ切った。
 
 この勝利で桐蔭大との勝ち点差を『4』に縮めることに成功した。ただし、昇格するためにはこの先ひとつも負けられない状況であることに変わりはない。秋田監督も「このまま勝ち続けるしかない」と気を引き締める。この先も厳しい戦いが予想されるが主将の三澤は「ただ勝つだけ」とその短い言葉に力を込めた。残り7試合、1試合1試合勝利していけば、まだまだチャンスはある。

[写真]貴重な追加点を奪い、喜ぶ奥村と選手ら

(文 駒大スポーツ 猪熊脩登)
(写真 同 藤原菜摘)

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