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[早スポ]エース不在も雪辱果たし2位浮上!

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]
[11.3 関東大学リーグ戦1部 早稲田大2-1筑波大 駒沢]

 負ければ優勝への灯火が消えかけてしまう一戦。関東大学リーグ戦(リーグ戦)第19節。この日は前期で痛い敗戦を喫している筑波大との一戦に臨んだ。負けられない一戦、スターティングイレブンにエース・FW富山貴光(4年=矢板中央高)の名前はない。ケガの富山を欠いて臨んだ試合だったが、早大は前半にPKを獲得。これをしっかりと決め先制。後半、筑波大にPKを決められ一時は追いつかれるも、FW榎本大希(3年=横浜FMユース)のボレーで勝ち越しに成功。この1点を守り切り2-1で勝利。勝ち点を積み上げ、37とした。また、この日行われたリーグ戦首位の専大と2位の日体大の直接対決が2-2の引き分けに終わったため早大は2位に浮上。自力優勝へ望みをつないだ。

 前半の立ち上がり、両チームとも決め手に欠き決定機を生み出せない。9分、ゴール前でMF野村良平(4年=流通経済大柏高)のパスを受けた榎本が反転し、シュートを放つ。だが、惜しくも右隅へ逸れ、ゴールとはならず。膠着(こうちゃく)状態の中迎えた25分、DF奥山政幸(1年=名古屋U18)のロングボールを受けたFW片山瑛一(3年=川越高)がPA内でボールキープ。「ボールを絶対に相手に渡さないという気持ちで身体をぶつけていた」(片山)というこのプレーがDFのファウルを誘い、PKを獲得。これをMF島田譲(4年=鹿島ユース)がコースを読まれながらも左下隅にしっかりと決め、貴重な先制点を奪う。追加点を奪いたい早大は片山のポストプレーから決定機を作るが、決めきれない。それでも守備陣が攻め込まれながらもシュートを打たせず、1点のリードを保ったまま前半を折り返す。

 後半は開始早々から筑波大に細かいパス回しを許し、ボールを支配される。ここはしっかりと守り切りたい早大。しかし7分、筑波大にPKを与えてしまう。これをゴール中央に決められ、同点とされる。さらに10分、ワンツーから崩されゴール前まで迫られるもGK松澤香輝(2年=流通経済大柏高)がスライディングディフェンスを見せ、ゴールマウスを割らせない。守備陣が耐え、迎えた27分、ペナルティエリア外からMF近藤洋史(2年=名古屋U18)がGKの頭上を狙う技ありのループシュートを放つ。これは惜しくもバーに弾かれるが、ゴール前に詰めていた榎本がボレーで押し込み、勝ち越しに成功する。87分、筑波大に強烈なシュートを許すが、これを松澤が横っ跳びのスーパーセーブ。最後まで守備陣は集中を切らさず、2-1で勝利。貴重な勝ち点3を奪い首位に勝ち点差1と肉薄した。

 富山不在のこの試合、代わってスタメンに抜擢された片山の活躍が目立った。そして、全員での粘り強い守備が勝利に結びついた。残り3節、優勝に向け絶対に負けられない試合が続く。だが、選手達は勝利に向け一つになって戦っている。優勝という頂に立つために――早大イレブンの戦いは続く。

[写真]決勝ゴールを決めた榎本(右)と喜び合う近藤洋

(取材・文 早稲田スポーツ 市川祐樹、写真 小島健太郎)

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