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ベストイレブン選出も、国士舘大FW松本孝平「前田選手の方が…」

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[3.6 デンソーカップチャレンジ宮崎大会決勝 関東A 1-3 関西]

 悔しさの募る大会だった。準優勝となった関東選抜AのFW松本孝平(3年=藤沢清流高)は大会ベストイレブンにも選出されたが、「このトロフィーを見て、この悔しさを思い出そうかと思います」と神妙な面持ちで話した。

 初戦で東海・北信越選抜(1-1・PK5-4)を下し、準決勝では北海道・東北選抜(2-0)に勝利し、決勝戦へ駒を進めた関東Aだったが、決勝戦では関西選抜に3-1で敗れた。前半のうちに3失点を喫すると、PKで1点を返すにとどまり、頂点の座に立つことはできなかった。

 全3試合で先発した松本は、懐深いボールキープからPA内で仕掛けるなど持ち味は見せたものの、3戦無得点という結果。持ち前のフィジカルの強さやキープ力が評価され、大会ベストイレブンに選ばれたが「何もしていないのに、この賞をもらってしまった。前田選手の方が点を取っているし、見ていても向こうの方が良かった。なんで自分が入ったのか……」と関西選抜のFW前田央樹(阪南大3年=福岡U-18)の名を挙げ、複雑な胸中を明かす。

「結果的に1点も取れていないで終わってしまって。課題がたくさん見えた大会でした」と振り返ったFW。自身初めて選抜で臨んだ全国大会ということもあり、初めてともにプレーする選手も多く、思うようなプレーができなかったという自覚があるという。「周りの選手がわからない状況でチームへ入って、だからといって自分の力が出せないのは良くないこと」と自分自身を戒めた。

 昨季の関東大学リーグでブレイクし、関東選抜Aにも選出。成長を続ける松本がいよいよ大学最終年を迎える。昨季の大学リーグでは、19戦17得点の活躍で得点王にも輝いたが「チームではリーグ戦などのタイトルを取って、個人としては去年の得点よりは上へいきたい」と目標を口にした。

 上へ上へと登り続けているストライカー。大学最終学年で迎える2016シーズンも、その歩みを止めるつもりはない。

(取材・文 片岡涼)
●第30回デンソーカップチャレンジ宮崎大会特集

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