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ボルトンMFムアンバが現役引退を発表

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 ボルトンのMFファブリス・ムアンバは15日、現役を引退することを表明した。昨年3月17日に行われたFA杯・準々決勝のトッテナム戦の最中に、ムアンバは倒れて心肺停止となった。その後、意識を回復し、現役復帰の道を模索していたが、医師の進言により、引退を決意したとボルトンの公式HPが伝えている。

「とても悲しいニュースなのだけれど、同時に僕は多くのことに感謝している。生きていることを神に感謝するし、最後まで僕のことをあきらめずに処置をしてくれたメディカルチームにも感謝したい」

 今週の初めにムアンバはベルギーに渡り、現役に復帰しても、しなくても、今後も引き続き必要となる簡単な心臓の手術を行ったという。

「心臓に故障を抱えてからも、病院に通い続ける中でも、僕は常に『いつかピッチに戻れるんじゃないか。ボルトンの一員としてプレーできるんじゃないか』とポジティブに考えていた。ずっと続いている治療の一環として、先週、僕はベルギーに行き、今後の治療についてアドバイスを受けて来たんだ。残念ながら、僕が聞きたかった答えはもらえなかった。だから、今、僕はプロサッカー選手を引退することを発表します」

 医師団はムアンバがピッチに倒れてから78分の間は、「死んだ状態」にあったと明かす。

「彼が回復を遂げ、日常生活を送れるまでになったことをわれわれはとても喜んでいます。しかし、彼がプロサッカー選手としてピッチに戻ることは、非常に難しいことでした。プロのサッカー選手が必要とするフィジカルの状態に持って行くことは、とても厳しい」と話した。

 彼の心臓が動き出す前に、AEDで心臓に15回も電気でショックを与えおり、ピッチから病院に到着するまで48分、さらに病院内でも30分の時間がかかっていたという。その後、集中治療室に4か月入院していたムアンバは、4月16日に退院した。5月2日にリーボックスタジアムで行われたボルトン対トッテナム戦の前には、サポーターに感謝の意を示していた。

 アーセナルでキャリアを始めたムアンバは、バーミンガムを経て、ボルトンに加入していた。

「僕が10代の頃から、サッカーは人生だった。僕に多くを与えてくれたよ。僕は何よりもサッカーを愛している。そして最高レベルでプレーできたことを本当に幸運だと思っている」

 ボルトンは今後もクラブとして、ムアンバをサポートしていくことを発表している。

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