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アメリカがドイツに1-0で勝利し、2大会ぶり3度目の優勝を飾る

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[9.8 U-20女子W杯決勝 アメリカ1-0ドイツ 国立]

 グループステージの借りを返し、覇権も奪還した。U-20女子W杯は8日、決勝を行い、アメリカ代表がドイツ代表に1-0で勝利した。両チームはグループステージの第3戦でも対戦しており、そのときはドイツが3-0でアメリカを下していた。しかし、決勝では前半42分にFWキーリア・オハイが挙げたゴールを守り抜いたアメリカが、大会連覇を目指すドイツに勝利。2大会ぶり3度目の優勝を飾っている。

 前半から激しい火花が散った。体をぶつけてボールを奪い合い、互いに主導権を渡さない。そんな中、終盤に両チームがチャンスをつくり出す。前半36分にはドイツはMFメラニー・ロイポルツが強烈なシュートを放つが、クロスバーの上をわずかに越えて行く。アメリカも反撃に出る。同41分、右サイドからFWマヤ・ヘイズが強烈なシュートを放ったが、ゴール左に外れた。

 このままノーゴールでハーフタイムを迎えるかと思われた前半42分、アメリカが先制点を挙げる。切れ味鋭い突破からチャンスをつくってきたヘイズが、右サイドを切り裂く。PA内に侵入し、折り返すとオハイが右足で合わせて、先制点を挙げた。今大会、ここまで無失点と堅守を誇っていたドイツを、アメリカがリードする形で前半を折り返した。

 後半に入って同点ゴールを目指すドイツもボールを保持して攻めたが、決定機をつくっていたのはアメリカだった。守備ブロックを築き、ドイツの攻撃を食い止めると、速攻から追加点を狙う。後半12分にはオーバーラップしたDFクリスタル・ダンがシュートを放った。DFに当たったボールはGKラウラ・ベンカルトにキャッチされる。同13分にもオハイが右サイドを突破し、ゴール前にクロスを入れたが、走り込んだヘイズとはタイミングが合わなかった。

 人数をかけて守るトアメリカを崩せないドイツは、後半27分にDFレオニー・マイアーがミドルシュートでゴールを狙う。しかしGKブリエン・ヒーバリンが弾いたボールは、クロスバーを叩き、同点に追い付くことはできない。同30分にもFWゼニファー・マロツァンがゴールを狙ったが、惜しくもクロスバーを越えて行った。

 その後もドイツはフレッシュな選手を投入して、攻撃を活性する。しかし、PA内までボールを運ぶことができず、遠目からのシュートが続く。終盤にはCKからチャンスを得るものの、アメリカの守備を割ることはできない。後半45分には再びマイアーの強烈なシュートが枠を捉えたが、GKにキャッチされた。後半ロスタイムにもMFリナ・マグルが抜け出し、GKと1対1のチャンスを得たが、シュートはGKにキャッチされてしまい万事休す。

 試合終了のホイッスルと同時に、アメリカ・イレブンは歓喜を爆発させ、一方のドイツ・イレブンは崩れ落ちた。ドイツから今大会唯一のゴールを挙げたアメリカが、2大会ぶり3度目の優勝に輝いている。

(取材・文 河合拓)
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