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引退試合でクッキャイオを決めたトニ 「監督は1年で5歳も老けるからやらない」

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 ベローナFWルカ・トニは8日、セリエA第37節ユベントス戦で現役ラストゲームを終えた。PKで1ゴールを挙げたトーニは試合後、感動をうかがわせつつ、今後については指導者転身を否定している。イタリアメディアが伝えた。

 今月39歳になるとトニは先日、今季限りでの引退を発表した。ベローナは最終節でパレルモと敵地で対戦するが、ホーム最終戦となったユーベ戦の試合前、トニは「パレルモではプレーしない。ホームで、ファンの前で終えるのが正しい」と、ユーベ戦が現役最後の試合になると明かしている。

 そして先発出場したトニは、前半終盤にPKのチャンスを得ると、同年代のローマFWフランチェスコ・トッティが得意とするクッキャイオ(チップキック)を披露。妙技で先制点をもたらすと、チームが2点をリードして迎えた85分、スタンディングオベーションを受けながらピッチを去った。

 試合後、トニは感動した様子で次のように述べている。

「喜びと悲しみを同時に感じるよ。サッカーという最高の仕事をこれで終えるわけだからね。でも、ほかのことをやる情熱もある。クッキャイオ? 美しいことをやるには、リスクを冒さなければならない。左右どちらに蹴ればいいか分からず、クッキャイオにしたんだ。降格というひどい一年だったけど、今夜は最高の夜だった。ユーベを倒してサポーターを満足させられたんだ」

 トニはクラブとイタリア代表で通算324得点を記録した。セリエAでは157ゴール、ブンデスリーガでは60ゴールを挙げている。

「どのゴールが最も美しかったか? どれも素晴らしいゴールだ。すべてに意味がある。カップ戦優勝だったり、シーズンの締めくくりだったり、始まりだったり……どれか一つを挙げることはできない。たぶん、キャリアの最後となる今日のゴールじゃないかな。すごくうれしかった。最高の形で終えることができたよ」

 今後については決まっていないというトニだが、確実なのは監督にはならないということだ。

「今後? 監督じゃないことは確かだ。監督をやって1年に5歳も老けている元チームメイトたちを見ているからね。やる気がしない。それよりマネジメントの方がいいな」


「サッカー選手としての生活の何が恋しくなるか? それはまだ分からない。1か月もすれば分かるだろう。たぶん、試合でのアドレナリンとか、満員のスタジアムとか、スタンドのファンが与えてくれる感じとかじゃないかな」

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