決勝トーナメント1回戦は28日、南米対決となるブラジル-チリ戦が行われる。

　GLを安定した強さで勝ち上がってきた優勝候補筆頭のブラジル。出場停止から復帰してくる司令塔のカカを中心に、今大会2得点のルイス・ファビアーノらが好調を維持。また、ロビーニョも第3戦を休養に充て、体調万全で決勝トーナメントに臨む。懸念は第2戦で負傷したエラーノ。最初の2試合で2得点1アシストと活躍していただけに、万全での復帰が望まれる。

　対するチリは、GLを超攻撃的なスタイルで勝ち上がってきた。注目選手は右サイドMFアレクシス・サンチェス。スピード豊かなウィンガーで、チームの攻撃を牽引している。一方で、GLの激戦のツケともいえる累積警告が重くのしかかる。ブラジル戦はガリー・メデルとワルド・ポンセの両CBが揃って出場停止。ボランチの貴重なバックアッパーでもあるマルコ・エストラーダも出場停止と、苦しい台所事情の中でマルセロ・ビエルサ監督の手腕が注目される。

　なお、ブラジルとチリがW杯の舞台で対戦するのは今回が3度目。62年W杯準決勝では4-2で、98年W杯決勝トーナメント1回戦では4-1でそれぞれブラジルが勝利を収めている。また、今回の南米予選でもブラジルが3-0と4-2で圧勝しており、相性ではブラジルが断然有利となっている。

　また、ブラジルは5大会連続の、チリは62年W杯以来、12大会ぶりの準々決勝進出をそれぞれ目指すこととなる。

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(文　宝田雅樹)