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[関東大会]伝統校・古河一が12年ぶり出場。「公立高のハードワーク」で県2冠、3冠を狙う

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先制点に喜ぶ古河一高の選手たち

[6.2 関東大会1回戦 成徳深谷高3-1 古河一高]

 相手のストロングポイントは分かっていた。だが、そこでの戦いをあえて挑んでいった――。12年ぶりの関東大会に挑んだ古河一高は1回戦で成徳深谷高(埼玉)と対戦。互いにロングボール攻勢に出るタフな展開の中、前半を1点リードで折り返したが、足が止まった後半に3失点を喫し、初戦で姿を消すこととなった。

「スカウティングで相手がパワフルだということは分かっていた。こちらはチャレンジャーなので、前半は受けずにやり合おうと思っていた」(高崎護監督)。そんな言葉どおり、前半はほとんどの時間でボールが宙を舞う展開。すると前半30分、相手ゴールキックから一気に攻め込み、MF前田幸佑(3年)のループシュートで先制点を奪った。

 チームの特長である「ウチは公立高なので、ハードワークを生かした守備から攻撃に出る」(高崎監督)という狙いが的中した先取点。だが、ハーフタイムが明けると、足が止まってしまう場面が出てくる。後半24分、ロングスローから失点を喫すると、同34分に直接FK、同アディショナルタイムにミドルシュートでダメ押し。1-3で敗れることとなった。

 もっとも、後半は“相手に付き合う”というだけでなく、途中起用のMF初見航汰(3年)、FW香取正太(3年)を中心に敵陣でボールを持つという、普段のスタイルも披露した。「中盤でポイントを作って、厚みのある攻撃をしようと思ったが…」と不発に終わったが、強豪を破って茨城県を制覇した選手層の厚さは感じさていた。

 過去には全国2度の優勝を誇る古豪だが、近年は水戸啓明高、明秀日立高、鹿島学園高などの新たな強豪校に押され、長らく全国の舞台を踏んでいない。高崎監督は「いまある粘り強さを強化しながら、うまくなるということに関してワンランク積み上げ、何とかそこに食い込んでいきたい」と述べた。

(取材・文 竹内達也)

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