beacon

兄在籍時以来の選手権。初芝橋本の10番MF西淵はエースの役割果たして兄超えへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

初芝橋本高の10番MF西淵啓斗

[12.5 スーパープリンスリーグ関西13、14位決定戦 初芝橋本高 0-2 大阪産大附高 J-GREEN堺S5]

 兄を超える。初芝橋本高の10番MF西淵啓斗(3年)は、下級生時から和歌山の名門で先発を務める技巧派アタッカー。昨年のインターハイでは初戦(対羽黒高)で先制ゴールを決め、チームを勢いづけて8強入りに貢献した。

 10番を背負って戦うラストイヤー。左サイドを主戦場として戦う西淵は、選手権予選準決勝で先制FKのほか、ロングパスでPKを演出し、スルーパスで3点目の起点にもなった。決勝でも左足で豪快なゴール。エースの責任を果たす活躍でチームを3年ぶりの全国へ導いた。

 その3年前、初芝橋本の左MFを務めていたのが西淵の兄・MF西淵寛斗(現桃山学院大)だ。兄も初芝橋本の攻撃の要として選手権出場に貢献したが、全国大会は初戦で同年度の優勝校・前橋育英高に0-5で完敗。西淵は兄が成し遂げられなかった全国での勝利、そして8強以上を目指している。

 兄からは「選手権は簡単ではない」と聞いているという。それでも、西淵は「お兄ちゃんを超して、1回戦を突破したいです。初橋は全国で出ても1回戦でずっと負けている。ベスト8を目標にしているので超えていきたいです」。磨いてきた武器を駆使し、ゴールと白星をもたらす。

 昨年までは相手が強くなると、得意のドリブルで抜き切れなくなっていた。今年は出だしの一一歩やドリブルスピードが増し、「中ドリの部分で(DFを)剥がせることが多くなりました」。得点にかかわること、チームを引っ張ることが自分の役割。その上で「ドリブルのところの仕掛けを見て欲しいです」と力を込めた。

 この日は前半と試合終盤はゴールへ向かう動きを見せたが、本人としては不満の内容。トレーニングで改善し、全国でもエースとしての役割を果たして兄を超える。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

「ゲキサカ」ショート動画

TOP