[8.13 ユースワールドチャレンジ・ プレ大会第1節 神村学園高 7-0 静岡学園高 J-GREEN堺]

　神村学園高はユースワールドチャレンジ・プレ大会初戦で静岡学園高に7-0で大勝。エースFW福田師王(3年)の3得点が際立ったが、MF積歩門(3年)とFW西丸道人(2年=神村学園中)も2得点。特に西丸はスペースへの抜け出し、切り替え速い守備などハードワークする姿勢も光っていた。

　1年時から先発も経験。ボールを収める力に加え、神村学園のトレーニングで走る力を大きく伸ばしている。ピッチで見せるエネルギッシュな動きの原動力は、Aチームの試合や遠征に参加できない先輩たちの分も、という思い。「チームで一番を狙うくらい切り替えや球際のところをやりたい」。この日は自らの抜け出しを起点とした攻撃から左足で1点目。後半にも右サイドからのクロスを頭で流し込んだ。

　有力なFW候補だが、九州大会やインターハイはベンチスタート。スーパールーキーのFW名和田我空(1年)が福田と2トップを組むことも多く、西丸はSHとしてプレーすることもある。どのポジションでも、先発でも、サブでも全力でプレーすることに変わりはないが、「最初から使ってもらう時は『最初からコイツを使いたい』と思わせるくらいにやろうと思っていた」。その気持ちを結果で表現したが、満足はしていない。

　隣でプレーするのは高校世代最強のストライカー、福田。西丸は「2点獲る人と3点獲る人がこの世界では差だと思うので、師王さんみたいに3点獲れるような人間にならないといけない。FWは何点獲れたかとか、点数で勝たせられたかというところが大事なので自分よりも多く獲っている人がいるのは悔しい結果です」。2年生FWは福田よりも得点が少なかったことを悔しがっていた。

　だからこそ、今大会の残り2試合は福田に負けない活躍を誓う。「多分、残り2試合厳しい戦いになると思うけれど、師王さんはその中でも違いとか結果を残すと思うので、自分もそこに噛みついて名前を残さないといけないと思うので、まずチームを勝たせられるように結果で示したいと思います」。この日は福田を参考に磨いたマークを外す動きからヘディング弾。注目FWに食らいつき、自分も神村学園をゴールで勝たせるFWになる。

(取材・文　吉田太郎)