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悔しさをバネに。米子北右SB梶磨佐志はU-17選抜の経験を持ち帰り、「自分も変えていないと」

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米子北高の右SB梶磨佐志は悔しさをバネに変わることを誓った

 貴重な経験を自身とチームの進化に繋げる。22年インターハイ3位の米子北高(鳥取)から、右SB梶磨佐志(2年)とMF仲田堅信(2年)の2人がU-17日本高校選抜選考合宿に参加。米子北とは異なるスタイルのサッカーへの挑戦とは言え、梶は「やれるかなと思っていたんですけれども、全然やれなくて悔しいですね」と唇を噛んだ。

 周囲のレベルが高く、繋ぐサッカーへの対応が難しかったという。また、得意とする縦突破も対戦相手の個に阻まれてしまう。流通経済大戦では、右サイドで思い切り良くスプリント。だが、「(普段は)自分の中ではもっとやっていますね」。日本体育大戦も本人にとっては納得のいかない内容。SBが高い位置を取って前を意識する指示が出ており、それを意識してプレーしたものの、できた部分以上にできなかったことの方が多かったようだ。

 チームメートの仲田とも情報を共有。「レベルの高さをお互いに話し合っています。これを機に自分も変えていないといけないと思っていたので、帰ってもこの基準でできるように。自分のストロングを活かしたり、チームを勝たせられるように、もっと自分がやらないといけないなと感じました」。合宿最終日の日本高校選抜候補戦は怪我のために欠場。仲田はチーム唯一のゴールを頭で決め、アピールして4日間の選考合宿を終えた。

 インターハイの3位超え、初の日本一を目指した全国高校選手権は、2回戦で日大藤沢高に逆転負け。「決められたあともまだ時間あったんですけれども、最後まで諦めないというのをもっと身につければ勝てたんじゃないかと」と振り返る。後半半ばにロングスローから2失点。そこからエネルギーを持って1点を奪い返すことができなかった。

 新チームは逆境を跳ね返す力も身につけなければならない。選手権では同じ中国地域の岡山学芸館高が初のベスト8、初のベスト4、そして初優勝と一気に階段を上り切った。その悔しさも力に、昇格したプレミアリーグで成長する意気込みだ。

 今回の選考合宿ではプレミアリーグで戦う選手たちとともにプレー。彼らの動きを見て、対人の力や激しさもより高めていかなければならないと実感している。その上で、梶は先輩SB野田徹生(3年)のような得点もできるSBへ。「だいたい点を取るのはFWとかSHじゃないですか。SBでも点を取れるのを見せつけて、自分で勝たせるようにしていきたい」と誓った。選手権の悔しさ、選考合宿の悔しさをバネに、本気で努力を続けて必ず変わる。

(取材・文 吉田太郎)
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