beacon

[関西 U-16 ~Groeien~]先輩超え、全国1位を目指す東山の新1年生。開幕戦を2-0で制す

このエントリーをはてなブックマークに追加

東山高のチームリーダー、右SB上田航大がヘディングシュートを狙う

[4.30 関西 U-16 ~Groeien~G1第1節 東山高 2-0 三田学園高 ダイセル播磨光都第2G]

 関西の強豪20校が90分間ゲームのリーグ戦を通して成長を目指す「関西 U-16 ~Groeien~」は30日、前日のG2リーグに続き、G1リーグが開幕した。G1リーグ2連覇を狙う東山高(京都)は、三田学園高(兵庫)に2-0で勝利。白星スタートを切った。

 全国1位への第一歩を刻んだ。チームリーダーの右SB上田航大は、「先輩が2位というのを持っているので、僕たちは全国1位を目標として持っていて、それを達成できるように最初の練習から、雰囲気作りから意識して、やってやるぞという気持ちが強かったです」と説明する。東山は1月の全国高校選手権で初の決勝進出を果たし、準優勝。それを超えることを目指して入学してきた世代は、意識高く高校生活のスタートを切っている。

 前日のプリンスリーグ関西1部で同じ1年生のCB上山泰智とMF善積甲知が先発出場。この日は彼らをはじめ、Aチームに絡んでいる選手たちが不在だったが、その中でも無失点で勝ち切った。

 東山はGK大石奨太から徹底して繋ぐ形でビルドアップ。それに対し、三田学園は時にGKまでプレッシングをかけてボールを奪いに来ていた。そして、インターセプトから素早くサイド、前線にボールを入れ、MF佐伯太壱やMF松尾優希のキープ力を活かしてセットプレーを獲得。佐伯のロングスローや左足のプレースキックでゴール前のシーンを作り出した。

 東山はMF林亮大朗らがボールを奪って押し返すと、最前線のFW田村龍大朗が正確なポストワークで前向きな選手を活用。MF中井真栄とMF中野冬翔の両翼が突破口になっていたほか、左SB中原悠真の左足キックも交えてゴールを目指す。

 三田学園もCB山崎駿太朗が幅広いカバーリングを見せるなど対抗していたが、東山は前半34分、36分とセットプレーから連続得点。CKの流れからCB岩崎大雅が先制点を決めると、さらにCKから田村が頭で決めて突き放した。

 上田は普段どおりのサッカーができなかったことを反省。「点を取るまで上手くできなくて難しい試合になった。でも、状況が悪い時でも焦らずに、CK、クロスから得点できたことが良かった」。三田学園にチャンスも作られたが、福重良一監督も見守る中で集中して守り、無失点で試合を終えた。

 運動量と集中力を特長とする上田は、「サッカー面では強度とかこだわって、個人としては早くトップチームに上がって、プロになるのが目標です。日々もっとコツコツとこだわって、限界を超えられるように頑張っていきたい」と誓った。MF阪田澪哉(現C大阪)らDF新谷陸斗(現明治大)ら歴史を塗り替えた昨年の3年生は、多くの選手が1年時からAチームで先発。その経験を2年後の飛躍に結びつけた。自分たちも1年生チームでの勝利や活躍に満足することなく、上を目指し続けて偉大な先輩たちを超える。


(取材・文 吉田太郎)

TOP