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プロに「なりたい」。福知山成美の快足FWディビッド・ローレンスがボール、ゴールへの執着心を見せ続けて1ゴール

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福知山成美高FWディビッド・ローレンスは、「2023 U17地域トレーニングキャンプ関西」の紅白戦で1ゴール

 同世代の日本人選手たちに刺激を与えるようなプレーだった。福知山成美高(京都)FWディビッド・ローレンス(2年)が、「2023 U17地域トレーニングキャンプ関西」(16日、17日)で抜群のスピードと強さを発揮。 17日の紅白戦では繰り返し背後を狙い続けて1ゴールを決めた。

 ナイジェリアからの留学生ストライカーは、すでにJクラブへの練習参加も経験。「私のプレースタイルは走る」というように、スペースへ抜け出す動きに自信を持っているが、この合宿では初めてプレーする選手ばかりでなかなか自分の特長を引き出してもらうことができなかった。

 当初は足元へのボールが増加。「私、体強い。速い。でも、私もチームも(特長が)分からない。だから、ちょっと難しい」。それでも、日本語でコミュニケーションを取れるFWの動き出しに合わせたパスが少しずつ増えた。そして、最終日の紅白戦終了間際にディビッドがゴールを奪う。「ゴールのパスは凄い」と絶賛したMF井田琉汐(神戸弘陵高2年)のスルーパスからGKをかわし、左足で1点をもぎ取った。

 五分五分に満たないようなボールでも全力でマイボールにしようとするなど、ボールやゴールへの執着心については、日本人選手たちも学ぶべきところが多かった。U-16日本代表の廣山望監督も「白い目で見られるぐらいやるってなかなか大変だけど、ディビッドとか全然やるじゃないですか。凄いなと思いますよ。来てもらって良かった、このキャンプに」と称賛したほど。ディビッドの動きを体感し、基準を高めることを掲げる選手もいた。

 本人も「(ハートでは)負けない」というように、その意識の高さ、ハングリー精神が他の参加選手たちとの差を生み出していた。福知山成美の先輩で、現在八戸でプレーするMFオリオラ・サンデーは「友達。良い先輩。いつもいつもアドバイスくれる」という存在だ。その先輩のように、「(プロに)なりたい」。ディビッドも合宿参加選手たちのレベルの高さを実感。もっと成長しなければならない。同じくナイジェリアから福知山成美への留学生であるGKウボング・リチャード(2年)らチームメートたちと努力を重ねて夢を叶える。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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