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[MOM4653]川崎F U-18FW恩田裕太郎(1年)_交代出場で貴重な同点ゴール。J-VILLAGE CUP U-18MVPに

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川崎フロンターレU-18FW恩田裕太郎(1年=川崎フロンターレU-15出身)がMVPの表彰を受ける

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.18 J-VILLAGE CUP U-18決勝 川崎F U-18 2-2(PK6-5)前橋育英高 Jヴィレッジスタジアム]

 後半31分に投入されたストライカーがチームを救い、J-VILLAGE CUP U-18のMVP獲得だ。川崎フロンターレU-18(神奈川)は、後半24分と27分に連続失点。FW恩田裕太郎(1年=川崎フロンターレU-15出身)は劣勢の展開でピッチに立つと、すぐにクロスバー直撃のヘディングシュートを放つ。

 そして、36分、「自分は負けている状況で出てゴールを決めなきゃいけないっていう立場だったんで、 絶対ゴール決めてやろうっていう思いでした」という恩田が左SB関德晴(1年)の左クロスから値千金の同点ゴールを決めた。

「練習の時から関德晴君のクロスからのボールは結構あったので、そこが頭にイメージに残ってていて。それで、ノリ(関)のクロスは絶対良いボールが来ると思ったんで、そこで思い切って飛び込んだら、ノリが良いボール出してくれたんで、それをあと押し込むだけでした」と関に感謝した。

 恩田の強みはフィジカルとスピード。「そこは自分のストロングだと。他の選手に負けれないものがあると思うし、絶対勝たなきゃいけないとこだと思います」と語る1年生ストライカーは、この後も鋭い抜け出しからクロスバー直撃の左足シュートやヘディングシュートを放っている。

 そして、PK戦では7人目として登場し、優勝を決めるゴール。「凄くドキドキしたんですけど、しっかり決めることができて良かったです」。右手を突き上げ、駆け寄ってきたチームメートたちと一緒に大喜び。そして、表彰式でMVPとして発表されると、驚きの表情を見せながら前に出て、副賞の腕時計を受け取っていた。

 長橋康弘監督は恩田について、「(逆転され、)残り時間考えた時に、やっぱり恩田の特長っていうものをチームに与えて欲しいというところで送り出したんですけども、彼の走力や、体の強さ、ああやってゴール前での仕事っていう個を活かすために、しっかり周りの人間が『こうやりたいのね』っていうところが、何か分かっていたところが見えたので、この辺はリーグ戦に繋げていけるのかなという風に思いました」。チームメートに活かされ、結果を残したFWはこのMVP獲得を今後に繋げる意気込みだ。

「これが少し自信にもなりましたし、自分がチームの中で大事な選手になれたのかなと思いましたので、これからプレミアリーグも開幕しますし、自分が中心の選手になっていけるように頑張っていきたいと思っています」と宣言。そして、「1年生の頃もプレミアリーグは出させて頂いたんですけど、得点がなかったんで、まずは得点。1得点でも決めれるように、1得点でも多く決めれるように頑張っていきたい」と目標を掲げた。

 その恩田が「目標にしています」という選手は2歳年上のFW岡崎寅太郎(3年、桐蔭横浜大進学予定)だ。昨年のプレミアリーグEASTで18得点を叩き出し、得点王に輝いた先輩のようにゴールを連発し、チームを勝たせる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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