beacon

[関東大会予選]実践学園は惜敗で関東連続出場ならず。CB岸誉道主将は自分、チームを変えてインハイで「全国に」

このエントリーをはてなブックマークに追加

実践学園高のリーダー、CB岸誉道主将(3年=Forza′02出身)はインターハイ出場を誓う

[4.29 関東高校大会東京都予選準決勝 大成高 2-1 実践学園高 駒沢第2]

 実践学園高は0-2の後半29分に右クロスをMF岩崎蒼平(3年)が合わせて1点差。その後、右の冨井俊翔(3年)と左の峰尾燎太(3年)の強力両SBの攻撃参加などから相手に圧力をかけていたが、2年連続の関東大会出場を果たすことはできなかった。

 試合終盤はベンチ外の選手たちが、スタンドから実践学園の反撃ムードをあと押ししてくれていた。CB岸誉道主将(3年=Forza′02出身)は、「今日は応援も、実践の応援の方が相手の大成高校の応援よりも全然声出して、自分たちのホーム感というか、そういうのも出せたと思う」と感謝する。

 だが、主将は「コート上では相手の方が勝ちにこだわる執念とか、やっぱり全然自分たちより(大成の方が)高かったし、もうちょっと自分からそういうところを全体に促して、危機感、『頑張んないといけない』っていう気持ちっていうか、プレーを表現させるっていうことは、自分がもうちょっとやんなきゃいけなかったのかなっていう反省は凄くあります」と悔しがる。

 この日は昨年の関東大会予選や都1部リーグの成績による油断、やや緩い空気感も。「甘いところが出てしまったから、去年経験してない人も含めて全員で去年みたいに強度高いサッカーっていうのをもう一回、自分が呼び戻してやらないと、インターハイは難しいのかなっていうのも感じたし、それを練習から積み重ねていくっていうのが大事なのかなって、今日改めて感じました」。主将は、危機感を持ってインターハイ予選までにチームを変える考えだ。

 岸はプレー面でもチームの中心だ。対人守備を得意とし、この日は「(相手の前線に)ボールが入った時に潰し切るところっていうのは、今日は結構表現できた」。岸のインターセプトやヘディングの跳ね返しから攻撃がスタートし、チャンスに繋がった場面もあった。

 自分のプレーを継続することはマスト。ただし、それだけでは足りないと考えている。「自分の反省点としては、自分の良いプレーを出すっていうことを考えすぎじゃすぎるんじゃなくて、やっぱりキャプテンとして、もっと右サイドとか、左サイドとか、そういうカバー面でも、もうちょっと自分以外のことを気にして、自分が後ろにいるから安心して前に出れるっていうことをもうちょっとできたら、やっぱり後ろは強くなるのかなっていうのは感じました」。実践学園のリーダーの証、「10」を背負うCBは、より仲間が活躍できるように後押しすることも目指す。

 昨年のインターハイ予選は代表決定戦(準決勝)で成立学園高に惜敗。岸は今回敗れた大成高や、プリンスリーグ参戦中の帝京高や國學院久我山高に勝って全国大会に出ることを目標に掲げた。

「初戦からやっぱり圧倒してやっていかないといけないし、大成ともし当たるんだったら もう絶対負けないで、大成を倒して全国に行くぐらいの気持ちというのを作ってやっていく。(他の強豪校にも)同級生としてやっぱり負けられないから、去年のカタキっていうのも含めて、絶対優勝して、内田(尊久)監督を初の全国に連れていけるように頑張っていきたい」。この日不在だった大型MF美濃島想太(3年)やMF片岡郁翔(3年)を加え、内田尊久監督、鈴木佑輔コーチの下でこだわってきた質をはじめ、強度、勝利への執着心も向上させて全国切符を勝ち取る。

左SB峰尾燎太はスピードに乗ったドリブル、左足の精度を披露

昨年の経験者、右SB冨井俊翔は終盤にチームを活性化

後半29分、MF岩崎蒼平のゴールで1点差に

(取材・文 吉田太郎)

吉田太郎
Text by 吉田太郎

TOP