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"裏天王山"の千葉ダービーは10人の千葉が我慢の勝ち点1

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[8.15 J1第21節 千葉0-0柏 フクアリ]

 J1は2週間ぶりに再開し、第21節6試合が各地で行われた。フクダ電子アリーナでは16位ジェフユナイテッド千葉と17位柏レイソルが対戦。ともに降格圏にいるチーム同士の“裏天王山”は前半途中で10人になった千葉が粘り強く耐え切り、0-0で勝ち点1を分け合った。

 FW巻誠一郎が出場停止の千葉はFWネット・バイアーノが初先発。システムは4-4-2で、DF坂本將貴が負傷明けで2試合ぶりに先発に復帰した。
 DF古賀正紘、MF大谷秀和が負傷欠場した柏は、特別指定選手のFW田中順也(順天堂大4年)が初出場初先発。出場停止明けのDF小林祐三が先発に戻り、前節までの3バックから4バックに変更した。
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 試合は中盤でのせめぎ合いが続き、拮抗した展開となった。千葉は早いタイミングでネット・バイアーノを起点に使い、周囲の選手が流動的に動いてチャンスを伺った。さらに谷澤達也や深井正樹が裏のスペースに飛び出して相手を揺さぶったが、ゴール前で決定機をつくるまでには至らない。

 柏は後ろからショートパスをつないで攻撃を組み立てながらMF大津祐樹がキレのあるドリブルを仕掛けたが、こちらもラストパスの精度を欠いた。

 一進一退の攻防から流れが変わったのは前半29分。ネット・バイアーノがDFパク・ドンヒョクに対するひじ打ちで一発退場に。試合時間を60分以上も残した段階で、千葉は数的不利を余儀なくされた。

 これで柏が攻め、千葉がカウンターを狙うという展開が鮮明になった。前半44分には藏川のスルーパスから田中がゴール前に抜け出し、右足でシュート。この試合初めてと言っていい決定機だったが、GK櫛野亮が体を張って防いだ。

 0-0で折り返した後半も柏が主導権を握ったが、ラストパス、シュートの精度が悪い。後半10分、相手ボールを奪ったポポが右に展開。藏川洋平の右クロスのこぼれ球を拾った菅沼実のシュートはDFのブロックに阻まれ、跳ね返りを狙った栗澤僚一のミドルシュートもゴール上に浮いた。

 波状攻撃を仕掛ける柏に、10人の千葉も粘り強く我慢を続けた。後半23分にはカウンターから谷澤がシュート。攻め疲れの見える柏に対し、反撃の時間もつくった。

 柏は後半22分、田中に代えてFWアンセウモ・ハモンを投入。同28分には菅沼のスルーパスを受けたアンセウモ・ハモンが切り返しでDFをかわし、左足で狙ったが、シュートは弱く、GKの正面だった。

 後半29分には大津がPA内で倒されたが、ファウルはなし。大津がPA内で倒されたのはこれが2回目だったが、いずれも西村雄一主審は笛を吹かなかった。

 柏は後半37分、ポポを下げてFW北嶋秀朗を投入。終盤は再び猛攻に出たが、最後まで千葉の牙城を崩せず、試合は0-0のスコアレスドローに終わった。

(取材・文 西山紘平)

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