[4.18 J1第6節 F東京1-2千葉 国立]

　J1第6節は18日、各地で6試合を行い、国立競技場ではFC東京とジェフユナイテッド千葉が対戦。F東京は前半18分、MF石川直宏が先制点を決めたたが、千葉は後半41分にFW巻誠一郎、ロスタイムにFW深井正樹がゴールを決め、2-1の逆転勝利で今季公式戦初勝利を挙げた。

　F東京は4-2-3-1のシステムで、GK権田修一、4バックは右から徳永悠平、佐原秀樹、今野泰幸、長友佑都。中盤は羽生直剛と高卒ルーキーの米本拓司がダブルボランチを組み、右に石川直宏、トップ下に梶山陽平、左にカボレが入り、近藤祐介の1トップだった。
　千葉は4-3-3で、GKは岡本昌弘が今季初先発。4バックは右から坂本將貴、池田昇平、ボスナー、青木良太と並んだ。中盤は斎藤大輔がアンカーに入り、工藤浩平とアレックスがインサイドハーフ。右に米倉恒貴、左に深井正樹が開き、巻誠一郎が中央に張った。

　F東京はトップ下に入った梶山を中心にボールがよく回り、流動的な攻撃で千葉を押し込んだ。千葉はカウンターからのロングボールでチャンスを伺うのが精一杯。試合の流れ通り、先制点を奪ったのもF東京だった。

　前半18分、右サイドにポジションを移していたカボレが梶山につなぎ、左サイドでフリーの石川へ。石川は細かいステップで坂本をかわすと、中へ切れ込んで右足でカーブをかけたシュートがゴール右へ吸い込まれた。

　千葉は巻の頭をめがけたハイボールが目立ち、佐原と激しく競り合ったが、こぼれ球を拾えず、攻撃に継続性が出ない。単調な攻撃でチャンスをつくれなかった。

　千葉はハーフタイムに前半途中から足を痛めていた池田を下げ、右サイドバックの和田拓三を投入。坂本をセンターバックに回して対応した。

　F東京は後半8分、カボレが強烈な右足ミドルでゴールを襲い、CKを獲得すると、石川の左CKをカボレが折り返し、徳永が左足でゴールネットを揺らしたが、惜しくもオフサイドの判定だった。

　流れを変えたい千葉は後半18分、米倉に代えてMF谷澤達也を投入。谷澤が3トップの左に入り、深井が右に回った。すると後半22分、カウンターから深井が右サイドを抜け出し、そのままシュート。DFの体に当たったボールはわずかにゴール右にそれた。

　後半28分にも深井の右クロスに谷澤がヘディングで際どいシュートを放つなど千葉も徐々にチャンスをつくり出す。後半36分にはゴール前の混戦から浮き球をヘディングした巻のシュートがクロスバーに弾かれた。

　粘り強く耐えていたF東京の守備陣だが、一瞬の隙を突かれた。後半41分、谷澤が左サイドからのスローインを入れると、するすると上がってきていたアレックスでマイナスに折り返し、巻が滑り込みながらゴールに押し込んだ。

　千葉の勢いは止まらず、後半ロスタイムにはスルーパスに抜け出した深井が落ち着いて左足でゴールに流し込み2-1。土壇場で逆転した千葉が今季公式戦8戦目でついに初勝利を飾った。

(取材・文　西山紘平)