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[天皇杯]岐阜がJ2降格の決まった千葉を撃破!初の8強進出

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[11.15 天皇杯4回戦 岐阜1-0千葉 熊谷陸]

 天皇杯4回戦は15日、残り5試合を行い、熊谷運動公園陸上競技場ではFC岐阜ジェフユナイテッド千葉が対戦。岐阜は前半ロスタイムにDF吉本一謙が先制点を決めると、粘り強いディフェンスで千葉の反撃を封じ、1-0で逃げ切った。これで12月12日の準々決勝進出が決定。岐阜にとっては初のベスト8進出となった。

 岐阜は中盤をダイヤモンド型にした4-4-2のシステム。GK野田恭平、4バックは右から冨成慎司、吉本一謙、田中秀人、秋田英義と並んだ。中盤は橋本卓の1ボランチ、右に嶋田正吾、左に染矢一樹、トップ下に菅和範。前線は西川優大と佐藤洸一の2トップだった。
 4-4-2の千葉はGK岡本昌弘、4バックは右から和田拓三、福元洋平、ボスナー、青木良太。中盤は工藤浩平と下村東美のダブルボランチで、右に米倉恒貴、左に深井正樹が入り、谷澤達也と巻誠一郎が2トップを組んだ。

 試合は個々の能力で上回る千葉が優勢に試合を進めた。前半7分には深井の左クロスに米倉がつめたが、惜しくもGKの正面だった。

 その後もボールを支配する時間は長かったが、攻撃に連動性がなく、谷澤や深井のスペースへの飛び出し、巻の高さを使った単調なロングボールが増えた。2本、3本とパスをつないで相手を崩す形がなく、岐阜の守りに阻まれると、逆にカウンターからピンチも招いた。

 岐阜は前半10分、冨成の右クロスに佐藤がフリーで合わせたが、ヘディングはゴール右へ。同23分、染矢の左クロスに合わせた菅もフリーだったが、シュートは枠を捉え切れなかった。

 岐阜の決定力の低さに救われた格好の千葉だが、ゴール前で簡単に相手選手をフリーにするなど相手に強力なストライカーがいれば、この時点で2失点していてもおかしくない内容だった。

 そして前半ロスタイム、岐阜は染矢の左CKからこぼれ球をDFの吉本が押し込み、先制点。1-0とリードを奪い、前半を折り返した。

 まさかの1点ビハインドとなった千葉は後半、猛反撃を仕掛ける。立ち上がりの2分には米倉の右クロスが逆サイドの深井に渡ったが、GK野田が体を張って至近距離からのシュートを止めた。

 千葉は後半13分、谷澤に代えてFW新居辰基を投入。しかし同17分の米倉のミドルシュートもゴールを外れ、なかなか同点ゴールを奪えない。

 岐阜は技術的なミスが多く、なかなかシュートまで持ち込めないが、1対1では体を張り、気持ちで千葉の攻撃を抑える。

 攻めあぐねる千葉は後半31分に深井に代えてMF太田圭輔、同37分に下村に代えてFWネット・バイアーノをピッチに入れ、3トップ気味に変更するが、焦りも募り、岐阜の守りを崩せない。

 後半42分、工藤の浮き球のパスに飛び出した新居も合わせ切れず、決定的なシュートを打つ場面すらつくれなかった。

 結局、試合はそのまま1-0で終了。J2降格の決まった千葉にとっては、来季J2で戦う相手である岐阜に不覚を取るなど不安の募る敗戦となった。

(取材・文 西山紘平)

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