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大宮は“今年こそ下位脱出”へ。目標は「5位」以上!

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 大宮アルディージャは16日、本拠地・NACK5スタジアムで新体制発表会見を行った。張外龍監督をはじめ、北野貴之(前新潟)、深谷友基(前大分)、アン・ヨンハ(前水原三星)、坪内秀介(前神戸)、多田大介(前C大阪)、村上和弘(前川崎F)、杉山新(前甲府)、金久保順(流通経済大)、木原正和(阪南大)、宮崎泰右(大宮ユース、2種登録)の10選手、また新コーチの行徳浩二氏と新GKコーチの古島清人氏もお披露目され、それぞれ意気込みを語った。

 大宮は2011年にJ1優勝という目標を掲げ、悲願達成に向けてチームの整備を進めている。しかし、09年は13位と最後まで残留争いをする苦しいシーズンを送った。08年12位、07年15位、06年12位と長らく下位に低迷している。2010年はここから大きく脱却することが目標だ。

 クラブの渡邉誠吾代表は「今年は5位以内、勝ち点55以上を目標に戦う」と高らかに宣言する。13位から5位という高いハードルをどうクリアするのか。今季はサイド攻撃に厚みを出すこと、センターラインの守備を安定させることをポイントに挙げて、北野や安英学、深谷、村上ら実績のある選手を獲得した。元日本代表DF波戸、MF片岡、DF冨田ら実績ある選手を放出してまで選手を入れ替えた。

 就任2年目で、まさに背水の陣となる張外龍監督。「昨年は1年間、試行錯誤した。今年はチームとしての目標を達成できるように努力したい。みなさんは昨年は17位と予想されていたが、(今年は)もっと高く予想してください。昨年とチームコンセプトは変えず、より攻撃に趣をおきたい」と、これまでの堅守をベースに、攻撃サッカーを目指すことを宣言した。

 たしかに、これまでの大宮のイメージは、守備は“そこそこ”だが、攻撃の破壊力は今一つだった。張外龍がまずは守備面でハードワークを求めたこともあり、攻撃の構築は選手の能力の割には、整備されていない面があった。

 今季はその守備をさらに強固とし、いかに得点を奪うかがテーマとなる。昨季途中加入し、J1残留に貢献したFWラファエルが残留したことが大きいが、移籍2年目のFW藤田祥史やFWドゥドゥらがどこまで活躍できるか、また彼らを周りがどれだけ活かせるかにかかってくるだろう。

 「達成度としては、ほぼ100%に近い補強ができたと思う。5位以上を目指して戦いたい」と結城治男強化育成本部長。チームのスローガンは昨年の「橙想心」(トウソウシン)に、「より強く、より高く、より深く」の文言を加えてリニューアルさせた。昨年の悔しさをばねに、どこまで高く飛躍できるか。大宮の、張外龍監督の真価が問われる。

〈写真〉会見に出席した大宮の新加入選手。下段左から木原、金久保、張外龍監督、杉山、宮崎、上段左から村上、安、深谷、多田、北野、坪内

(取材・文 近藤安弘)

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