beacon

富山・安間監督「みなさんの『横』にいられるようなチームでありたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加
 カターレ富山は16日、東日本大震災を受けて、被災者へ選手らのコメントを発表した。

以下、コメント

安間貴義
「このたびの、東北地方太平洋沖地震に対し、甚大なる被災状況を目の当たりにし、非常に心を痛めております。大変なご苦労にあわれている被災地の皆様へは心よりお見舞い申し上げますとともに、震災によって尊い命が失われたことに対しお悔やみを申し上げます。
この震災に対し、選手の中からは、現地に行って何か支援をしたいという声も出ましたが、この過酷な状況の中で、僕たちが現地へ行っても逆に迷惑をかけてしまうかもしれません。何もすることができない無力さも感じますし、皆さんも感じておられるかもしれませんが、いずれ、医療や建築業など様々な職業のプロフェッショナルの皆さんの力が必要となって来る時が必ず来ると思います。それまでは、自分たちのやるべきことをしっかりとやっていくことが、被災した皆さんが少しでも救われることにつながると思います。
そして、私たちプロサッカー選手として何かできるかを考えたときに、私たちが今できることは、人をたくさん集め、その集まっていただいた皆さんに支援をお願いし、義援金の募金活動をすることです。『サッカーをやっている場合か』と思われることもあるかもしれませんが、我々はサッカー選手だからこそできることがあると思うし、行動を起こすことによって大きな支援につながると思います。
被災地の皆様が、今、何が必要か、どう思うかを考え、間接的に支援することも僕たちにとって今できることだと思います。プロサッカー選手として、しっかりと準備をして、人を集めて一人でも多く支援の輪がひろがっていくようにしていかなくてはいけないと思います。被災者の方を思うことは当然です。この悲しみから目をそむけることなく、今やるべきことをやっていかなければいけません。すべての人が前を向いていけることが条件で、考えていきたいと思います。
日本国民は過去より様々な困難から復興をなしとげた国民です。皆、同じ方向を向きこの危機を乗り越えていければと思います。そして、我々も、被災地の皆様が少しでも落ち着いた生活が送れるようになられた時には、心のケアや、みなさんの『横』にいられるようなチームでありたいと思います。
最後に、被災地の方の苦しみや悲しみは現地の方でないと絶対にわからないのは百も承知です。Jリーグのサポーターの方々は、クラブが苦しいときも辛い時もいつもチームの背中を後押ししてくれるすごいパワーを持っています。今こそ、こういった皆さんとともに被災地の皆さんを後押ししていけたらと思います」


足助翔主将
「このたびの、東北地方太平洋沖地震に対し、まずは、お亡くなりになられた方に心よりお悔やみ申し上げます。そして、悲惨すぎる状況をテレビの前で目の当たりにし、大切な人を亡くされた方々のことを思うと、本当に心が痛みます。
一人の人間として、今すぐに現地に行って何か、支援がしたいと思いましたが、その感情をおさえ、あらゆる面から考えて、来るべき時に、行動することこそ、被災地の方々の力になれると信じ、今はどうにか、サッカーに気持ちを向けています。
僕たちはプロサッカー選手です。サッカーによって、人の心を動かし、支援の流れをつくりたいと思います。プロサッカー選手として、選手一人一人が、支援の方法を考え、意見を出し合い、支援させていただく心づもりでいます。大自然の前で人間は無力だと言い捨てず、小さな力でも今こそ結集させていきたいと思います」

(文 近藤安弘)

TOP