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連敗ストップ!福岡が10戦目で待望の勝ち点1

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[6・15 J1第15節 神戸0-0福岡 ホームズ]
 
 J1第15節の5位・ヴィッセル神戸対最下位のアビスパ福岡戦は0-0で引き分け。開幕から9連敗中だった福岡は10戦目で待望の勝ち点1を獲得した。

 Jでの神戸戦は2006年のJ1・J2入れ替え戦以来。アウェー戦0-0、ホーム戦1-1のアウェーゴール数の差でJ2へ突き落とされた因縁の相手との対戦ということもカンフル剤となったか、福岡はこの日2試合ぶりの先発となったFW重松健太郎やMF松浦拓弥ら前線からの強烈なプレッシングで好調・神戸を追い回す。

 試合後のインタビューで篠田善之監督は「(前節のC大阪戦は)アグレッシブな姿を見せられなかった。これを見せようと選手はよくやってくれた」とイレブンを讃えた。前節のC大阪戦はいいところなく0-3で完敗。トンネルを抜け出せずに迷いも出ていたチームが、この日はひたむきに戦う姿勢を貫いた。立ち上がりからフルスロットルで走り回る前線の選手たちが気迫あふれるチェイシングで相手のミスを誘うと、ゴール前では3試合ぶりの先発となったGK六反勇治が好守を連発。今季初出場のCB小原章吾は後半半ばに足をつりながらも相手攻撃陣に食らいついた。

 また攻撃面ではMF鈴木惇が遠目の位置から思い切ったシュートを放ったほか、10分、29分には左サイドの松浦が絶妙なステップワークと緩急でDF間を突破。神戸の守備網に穴を開けた。そして後半10分には松浦の左クロスから鈴木が決定的な左足ボレー。その後もインターセプトから松浦が右足ミドルへ持ち込む場面があった。

 相手をノーゴールに抑え、90分間戦い抜いたことは大きな収穫。ただゴールは遠かった。後半44分には交代出場のFW高橋泰が独走し、ロスタイムにも中盤でのインターセプトから最後はMF城後寿が決定的な左足シュートを放ったが無得点。気迫で上回った試合を勝ちきることはできなかった。

 それでもチームにとっては貴重な勝ち点1だ。「(勝ち点を)取れていなかったので半歩前進。(まだ)小さな勝ち点1ですけど、ここから前進していきたい」と指揮官。ドロ沼からようやく脱出するきっかけをつかんだ福岡が次節、ホームで首位・柏からJ1復帰後初勝利を挙げる。

(文 吉田太郎)

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