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F東京、徳島を下し今季初の連勝

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[6.19 J2第17節 F東京1-0徳島 味スタ]

 J2第17節が19日に各地で行われ、東京・味の素スタジアムではFC東京徳島ヴォルティスが激突した。8位と6位の順位の近い対戦となったが、FC東京が前半ロスタイムに決めたMF梶山陽平のゴールで1-0勝利。今季初の連勝をホームでつかんだ。徳島は3試合ぶりの黒星を喫した。

 FC東京は4-5-1を採用。権田修一がU-22日本代表で不在のためGKは塩田仁史、DFラインは右から徳永悠平、今野泰幸、森重真人、中村北斗。ダブルボランチは高橋秀人と梶山陽平が組み、2列目は右に谷澤達也、左に田邉草民が入った。トップ下は羽生直剛が務め、1トップにはロベルト・セザーが構えた。

 対する徳島は4-4-2を採用。GKはオ・スンフン、DFラインは右から橋内優也、エリゼウ、三木隆司、西嶋弘之。ダブルボランチは倉貫一毅と濱田武が組み、2列目は右に島田裕介、左に柿谷曜一朗が入った。2トップは津田知宏とドウグラスが組んだ。

 立ち上がり、FC東京が圧倒的にボールを支配して攻め込んだ。前半4分、高橋が正面から左足ミドル。同11分には梶山が正面から右足でシュートを放った。さらに同16分にはPA左からセザーが強烈なシュート。いずれも決め切れなかったが、細かいパス回しでゴール前まで迫った。

 だが、徳島もそのパス回しに徐々に慣れ、球際で競り勝ってボールを拾えるようになってくる。前半24分、右サイドのスローインからつないで最後は濱田がPA内右からシュート。これはDFにブロックされたが、攻める時間が増えてくる。その2分後には津田が右足でシュート。GK塩田の正面だったが、攻撃に怖さが出てきた。

 FC東京は前半34分、決定機を作る。右サイド、セザーがドリブルで持ち込み、徳永へ。そこから中へ速いグラウンダークロスを入れると、中央で谷澤が反応した。しかし、右足のシュートはジャストミートできず上に外した。その3分後には、左サイドを中村が攻め込んでセザーにつなぎ、最後は高橋が左足でシュート。こちらも決定機だったが、枠を外してしまった。

 ロスタイムは1分。このままスコアレスで前半を折り返すかと思われたが、FC東京が先制に成功した。右サイドで粘って最後は谷澤がクロス。ファーサイドでロベルト・セザーが丁寧に頭で折り返すると、これに梶山陽平が反応。体勢を崩しながらも右足を合わせてゴールに押し込んだ。ここまでパスミスが多かった背番号「10」だが、今季3点目を決めて1-0リードに導いた。

 後半もFC東京が主導権を握る。だが、徳島もカウンターで対抗。2トップにボールが入るとチャンスが出来る。後半7分、左サイドをドウグラスが突進し、PA内左から左足シュート。これは角度がなくGK塩田に弾かれたが、迫力はあった。何とか1点を返したい徳島は同17分、島田に代えてMF衛藤裕を投入した。

 後半21分、FC東京がチャンスを作る。梶山が右サイドに開いた森重にサイドチェンジのパス。そこからPA右に羽生に縦パスが通った。元日本代表MFは前を向いて左足シュートを放ったが、惜しくもGKにセーブされた。徳島は同24分、ドウグラスに代えてFW佐藤晃大を送り出した。

 追加点が欲しいFC東京は後半26分、田邉に代えてMF石川直宏を投入した。これでFC東京がさらに勢いづく。同30分には石川が右サイドを約40mドリブルで仕掛けて深い位置からグラウンダークロス。しかしこれは、走り込んだ羽生には、わずかに合わせなかった。

 徳島は後半34分、絶好機を作った。ボールカットからカウンターを仕掛け、ゴール前に走り込んだ柿谷にパスが通った。マークを振り切った状態で柿谷は右足を振り抜いたが、シュートを上に外してしまった。同39分にはハイボールを味方が落とし、柿谷がこぼれ球から右足ミドルシュートを放ったが、GK塩田にセーブされた。

 徳島は後半40分、倉貫に代えてFW杉本恵太を投入した。対するFC東京はその1分後、羽生に代えてMF上里一将を送り出した。上里はボランチに入り、梶山がトップ下に入った。そんな中、同41分、FC東京が好機を作った。右サイドのFKで、セザーが少し触ったボールを石川がクロス。中央で今野が頭を合わせたが、これはGKの正面を突き追加点は奪えなかった。

 ロスタイムは3分の表示。徳島は縦へのボールを多用して同点を狙いに行く。逃げ切りたいFC東京は後半48分、谷澤に代えてMF下田光平を投入した。徳島は最後まであきらめなかったが、FC東京も集中力を切らさない。そのまま1-0で試合が終わり、FC東京はホームで今季初の連勝をつかんだ。

(取材・文 近藤安弘)

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