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金久保がロスタイムに決勝FK!大宮4戦ぶり白星

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[6.22 J1第17節 磐田1-2大宮 ヤマハ]
 
 古巣との一戦へ向けて「ジュビロだけには『絶対に勝ちたい』と思って戦います」(大宮公式サイトより)と語っていたという大宮アルディージャの元磐田MF上田康太。その願いをかなえたのは流通経済大出身の2年目、MF金久保順だった。

 両チームともにシュート17本を打ち合った試合に決着がついたのは、3分が提示されていた後半ロスタイムも5分台へ突入していた50分。ゴール正面左寄り、やや距離のある位置でFKを獲得した大宮は、左利きの上田と金久保がボールの後方に並ぶ。素早く助走に入った金久保が右足を振りぬくと、ボールは懸命なパンチングを試みたGK川口能活の右手を弾いてゴールラインを越えた。

 背番号16目掛けて次々と駆け寄ったチームメートのオレンジの波。そしてFWラファエルに抱きかかえられた金久保は左手を力強く突き上げた。後半45分に投入されたアタッカーがしてのけた大仕事。試合後のインタビューでヒーローは「(上田)康太が蹴ると思っていたけど、蹴らせてくれた。遠かったんですけど、思い切って蹴れました。(この勝利は)大きいですね。サポーターに勝ち試合を見せられてよかった」と喜んだ。

 15日の川崎F戦を0-5で落とすなど過去3試合未勝利の大宮だが、前節・名古屋戦は後半ロスタイムにMF青木拓矢が同点ゴールを決めて2-2のドロー。この日は試合開始直後に磐田から先制パンチを見舞われたが、すぐに目覚めると15分には左サイドから中央へ持ち込んだ左SB村上和弘が切り返しでマークを外し、強烈な左足ミドルをゴール左隅へと突き刺す。

 ハーフタイムに鈴木淳監督から「ミドルを積極的に狙っていこう」「ボールをつないでいこう」と送り出されたチームは、後半立ち上がりにビッグセーブを連発したGK北野貴之にも支えられてアウェーで真っ向からの打ち合いを演じる。青木や右SB渡部大輔が積極的にミドルを打ち込み、29分には渡部の突破から青木の右足シュートがゴール左ポストを叩く。なかなか勝ち越すことができなかったが、試合終了間際の劇的弾で4試合ぶりの勝ち点3を獲得した。金久保は「これでホームにつなげられる」とホッとした様子。2試合連続の劇的ゴールで勢いに乗った大宮が、次節のホーム・神戸戦勝利で今季初の連勝を果たす。

(文 吉田太郎)

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