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徳島が“リベンジコンビ”の活躍で暫定5位!湘南は3戦10失点……

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[6.25 J2第18節 徳島4-0湘南 鳴門大塚]
 ともに勝ち点18で迎えた徳島ヴォルティス湘南ベルマーレの一戦は、徳島が今季最多4の得点を奪って4-0勝利をつかんだ。勝ち点を21とし、暫定ながら5位に浮上した。
 勝利に貢献したのは、リベンジに燃えていた2人だった。まずは湘南からレンタル移籍しているDF島村毅だ。試合後のテレビインタビューで「去年まで一緒に戦ってきたメンバーで、良いプレーを見せたかった。今日の試合は一番気合が入っていた」と話したが、言葉通り、移籍後初ゴールで先制点をもたらした。
 古巣との対戦に気合十分だった右SBは、9試合ぶりの先発を果たし、前半3分、右サイドの高い位置でボールを受けると、中に仕掛けて左足の強烈なミドルシュート。美濃部直彦監督が「島村の1点がゲームを運ぶ上で楽になった」と評価した一発。本人も「絶対に点を取ってやろうと思っていた。思い切り打ったら入った。ゴールという結果が出て良かった」と笑顔を見せた。
 勢いをもたらしたのが島村なら、試合を決めたのが、出番とゴールに飢えていたFW佐藤晃大だ。今季まだ1得点と結果が出ておらず、最近は途中出場だったが、4試合ぶりに先発出場。そして「人生初」というハットトリックの大爆発を見せた。
 後半13分に左サイドからのクロスをヘディングで決めて2-0とリードを広げると、同23分には左サイドのセットプレーのこぼれ球をPA右で反応。右足ボレーで突き刺して3-0と試合を決めた。そして後半43分には、もう1点を加えて4-0勝利に導いた。
 佐藤は試合後のテレビインタビューで「(ハットトリックは)僕の人生でも初めてで、信じられない気持ち。スタメンを外されて、なかなか点が取れなくて悔しい思いをしていた。絶対に点を取りたいと思っていたので、取れてよかった」と満面の笑み。そして「このゴールに満足せずに、チームをもっと上位に連れていきたい」とチーム、そしてサポーターの悲願であるJ1昇格に向けてさらなるゴール奪取を誓った。
 一方、湘南は早い時間の失点でリズムを崩して3連敗。2試合連続の4失点で、最近3試合で10失点と守備が崩壊している。立ち上がりから徳島の出足の早い守備に苦しんだうえ、後半21分には守備の要といえるボランチのハン・グギョンが、徳島FW柿谷曜一朗を倒してしまい一発レッドカードで退場。FWルーカス、MFアジエル、FW佐々木竜太と攻撃センスの高い選手を相次いで投入したが、ゴールを奪えなかった。
 守備だけでなく、これで3試合連続の無得点と、攻守の歯車が噛み合わない。この日はFW田原豊、MF岩尾憲を今季初先発させたが、流れは変わらなかった。クラブによると、反町康治監督は「見てのとおりです。何も言うことはありません」と憤慨。田原は「例えば失点しようがそれ以上の得点をとれば勝てるわけだから、そこでとれない自分たちが不甲斐ない」と反省を口にした。次節29日は千葉との一戦。序盤の正念場を迎える。
(文 近藤安弘)

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