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大宮は石原の2得点で一時逆転もホーム8戦未勝利、“救世主”は左足首を負傷……

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[7.10 J1第3節 大宮2-3G大阪 NACK]

 またしても、ホーム戦勝利をつかめなかった。大宮アルディージャは一時は2-1のリードを奪いながらも、G大阪に2-3の敗戦。今季初の連敗を喫し、これで今季ホーム戦は3分5敗の8戦未勝利となった。

 前半5分に失点する苦しいスタートだったが、途中からはある意味、最高の試合展開となった。いつもは“スーパーサブ”として起用されているFW石原直樹が前節に続いて2試合連続の先発出場。そして前半45分には、強烈な左足シュートで今季初ゴールを決め、同点に導いた。

 そして後半14分には、右サイドからMF上田康太の得意の左足クロスに、石原が難しい体勢から頭を合わせて2-1の逆転に導いた。これまでのうっ憤を晴らすかのような2ゴール。石原は、結果を残しながらも、短い時間でも点が取れる“スーパーサブ”のプレースタイルからベンチスタートが多いというバックボーンもあり、ファンから強く愛されている選手。それだけに、スタジアムのボルテージは最高潮に達した。

 しかし……。後半30分にクロスから失点して同点にされると、その2分後にはロングパスをDFラインの裏に通されてしまい、突破を許してMFキム・スンヨンに逆転弾を決められた。いずれも一瞬の隙を突かれたもの。GK北野貴之は「一人一人の集中力をもっと高めないといけない。2点目は、誰もマークに付けていなかった」と、フィールドプレイヤーが最後まで集中を保ち続けられなかったことを悔やんだ。

 試合内容自体は、強敵のG大阪にも負けていなかっただけに、悔やまれる逆転負け。MF東慶悟は「勝ちきれない。非常に悔しいです」と肩を落とした。これで今季ホーム戦は3分5敗の8戦未勝利と、またしても不名誉なジンクスを破れなかった。東は「意識している部分で悔しい。サポーターに申し訳ない。選手が一番つらいと思っている」と悔しさをあらわにした。

 最悪なことに、この日2得点を決めた石原は、左足首を痛めて後半20分に退いた。試合後は松葉杖をついた状態で、取材対応なしで会場を後にした。クラブによると、あす11日の状態を見て病院に行くかどうか決める予定。ただ、クラブ関係者は「まだわかりませんが、そこまでひどい状態ではないかもしれません」と話しており、軽傷の可能性がある。いずれにせよ、調子を上げてきているストライカーだけに心配される。

 石原はクラブを通じて「2ゴールしましたが、結果、負けてしまったので悔しいです。ケガしてしまったので、早く治したい。連戦なので、チームの力になれるように頑張りたいです」とコメント。チームのために強行出場する覚悟を示したが……。次節は13日に敵地で福岡と対戦する。ホームではないが、しっかりと白星を持ち帰り、サポーターに“お詫び”をしたいところだ。

[写真]この日2得点の石原

(取材・文 近藤安弘)

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