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丹羽が5季ぶりゴール!“上位進出挑戦権マッチ”は鳥栖が東京Vに完封勝ち

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[8.21 J2第25節 東京V0-2鳥栖 味スタ]

 J2第25節が21日に各地で行われ、東京・味の素スタジアムでは8位の東京ヴェルディと7位のサガン鳥栖が対戦した。勝ち点1差で迎え、勝った方が上位進出の足掛かりとなる一戦だった中、アウェーの鳥栖がDF丹羽竜平の5シーズンぶりの得点などで2-0勝利。5月以来約3カ月ぶりの連勝をつかんだ。東京Vは3試合ぶりの黒星となった。

 東京Vは4-4-2を採用。GKは柴崎貴広、DFラインは右から福田健介、土屋征夫、高橋祥平、森勇介。ダブルボランチは菊岡拓朗と佐伯直哉が組み、2列目は右に河野広貴、左に飯尾一慶が入った。2トップはマラニョンと阿部拓馬が組んだ。

 対する鳥栖は4-5-1を採用。GKは赤星拓、DFラインは右から丹羽竜平、木谷公亮、呂成海、磯崎敬太。ダブルボランチは藤田直之と岡本知剛が組み、2列目は右にキム・ビョンスク、左に金民友、トップ下に早坂良太が入った。1トップは豊田陽平が務めた。

 立ち上がり、東京Vがマラニョンのスピードを活かす形でリズムを握ったかに見えたが、鳥栖が先制点を奪った。前半11分、左サイドから金がゴール前へ絶妙なクロス。これをファーサイドに走り込んでいた丹羽竜平が足を合わせた。一度はGK柴崎に弾かれたが、跳ね返りを頭で押し込みゲットゴール。丹羽の5シーズンぶりの得点で1-0リードをつかんだ。

 これで流れが鳥栖に移った。鳥栖はサイドからの攻撃を多用し、リズムをつかむ。前半17分には金が左サイドから中に仕掛けて右足シュート。左に外れたが、持ち味を発揮した。東京Vは前半23分、ゴール正面やや左、約27m付近でFKを獲得。これを背番号「10」菊岡が直接狙った。軌道は良かったが、ポスト左を直撃してしまった。

 直後、東京Vにアクシデントが襲う。中盤でのルーズボールを競り合った際、菊岡と金が接触。菊岡は負傷してしまい、前半26分にMF小林祐希を急遽交代した。何とか前半のうちに追いつきたい東京V。前半34分には飯尾が左サイドで粘って中へ横パス。PA内で河野が左足を振り抜いたが、相手にブロックされてしまった。

 前半の終盤、東京Vが得意のショートパスでリズムを取り戻す。同38分、PA右外でFKのチャンスを得る。キッカーは河野で、得意の左足で直接狙ったが、惜しくもクロスバーに弾かれた。前半のロスタイムは1分で、前半はそのまま鳥栖の1-0で終えた。

 後半、ともにメンバー変更なくスタートした。序盤は東京Vがややリズムを掴んだかに見えたが、同15分、鳥栖が追加点獲得に成功した。PA右やや遠目の位置で、藤田直之が右足でミドルシュート。ゴール前でFW豊田陽平が触ってコースを変え、GK柴崎の逆を突いてゴールイン。鳥栖が2-0とリードを広げた。

 直後の後半15分、両軍ともに選手交代を行う。東京Vは飯尾に代えてMF中谷勇介を投入。鳥栖はキムに代えてFW野田隆之介を送り出した。2点のビハインドとなった東京Vは同26分、最後のカードを切る。福田に代えてFW平本一樹を投入。前線に平本、マラニョン、阿部を据える形でゴールを目指した。

 鳥栖はこの時間帯になっても運動量をキープし、激しい守備で東京Vのテクニックを封じる。しかし後半35分、鳥栖がピンチを迎えた。野田が中谷を危険な当たりで倒してしまい、一発レッドカードで退場。2点のリードがあるとはいえ、1人少ない苦境に立たされてしまった。

 東京Vは縦にどんどんボールを入れてゴールを目指した。後半45分、右サイドで縦パスにマラニョンが抜け出すが、オフサイドを取られた。鳥栖は同45分、金に代えてMF國吉貴博を投入し、守備固めに入った。東京Vは必死の攻撃を見せたが実らず。鳥栖が2-0で、5月以来約3カ月ぶりの連勝をつかんだ。

(取材・文 近藤安弘)

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