[8.24 J1第23節 磐田1-1仙台 ヤマハ]

　前節の甲府戦(4-0)で10試合ぶりの勝利を挙げたベガルタ仙台だったが、連勝することはできなかった。過去の磐田戦で8戦9得点を決めている“磐田キラー”FW赤嶺真吾のゴールで先制するもオウンゴールで追いつかれ、1-1で引き分けた。

　アクシデントが痛かった。京都から獲得した新戦力のFWディエゴが初のベンチ入りを果たし、ここぞの場面での起用を予定していたが、前半終了間際にはMF角田誠、後半40分にはDF田村直也が負傷交代。交代カード2枠を使うことになり、ディエゴのデビューは持ち越しとなった。試合後のテレビインタビューで手倉森誠監督は「本当は使いたいと思っていたが……既に2人を交代してしまっていたから」と言葉少なだった。

　序盤から果敢にゴールを目指した。前半19分にはMF関口訓充がドリブルで中央から持ち込み、ミドルシュート。しかしGKに止められた。同34分には攻撃参加したDF朴柱成が強烈なミドルシュートを放ったが、これもGK川口能活がストップ。1点が奪えないまま前半を折り返した。

　すると後半3分、FW太田吉彰の左クロスに飛び込んだのが赤嶺だった。DF2枚の間から叩きつけるようなヘディングシュート。一度は川口に弾かれるが、自らこぼれ球に詰めて、先制点を決めてみせた。F東京在籍時も含めると、これで磐田戦で9戦10得点。“磐田キラー”の活躍で仙台が1-0のリードに成功した。

　しかし、後半26分に痛恨の失点。左サイドを押し込まれるとDF駒野友一にグラウンダーのクロスを上げられる。足を伸ばしてクリアしようとした朴の右足に当たったボールはゴールネットへ。痛恨のオウンゴールで1-1に追いつかれた。ここから再び突き放しにかかりたい仙台は後半35分に赤嶺に代えて、FW中島裕希を投入。最後の交代枠でディエゴを投入するかと思われた。しかし同40分に田村が負傷交代。交代枠全てを使い切ることになってしまった。そのまま試合は終了し、1-1のドロー。連勝を飾ることはできなかった。

　試合後、手倉森監督は「勝ち点1を取れたことは前向きに捉えたい。アウェーで先に点が取れたことは良かった」とオウンゴールとアンラッキーな形での引き分けに前を向いた。