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2位鳥栖はJ1昇格に向け“半歩”前進の16戦負けなし

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[11.12 J2第35節 愛媛2-2鳥栖 ニンスタ]

 “半歩”前進の勝ち点1となった。2位サガン鳥栖はアウェーで愛媛FCと対戦。2度のビハインドを負いながらFW豊田陽平の2ゴールでそのたびに追い付き、2-2の引き分けに持ち込んだ。連勝を逃し、4位札幌との勝ち点差は3に縮まったが、これで16戦負けなし(11勝5分)。一方、愛媛はチーム得点王のMF齋藤学のゴールなどで2度のリードを奪ったが、守り切れず、11試合勝ちなし(7分4敗)となった。

 昇格へのプレッシャーからか、硬さが見える鳥栖に対し、常に主導権を握ったのは愛媛だった。ホームのサポーターに9月11日の横浜FC戦(1-0)以来となる勝利をプレゼントしようと、立ち上がりからチャンスをつくる。前半22分には齋藤が自ら獲得したPKを沈め、先制点。齋藤の横浜FC戦以来、11試合ぶりとなるゴールで愛媛がリードを奪った。

 前半のうちに追いつきたい鳥栖は前半39分、セットプレーのチャンスを生かした。左サイドで得たFKからDF磯崎敬太がゴール前にクロス。これを豊田が頭で合わせ、1-1の同点に追い付いた。PKを与えるファウルを犯したエースの汚名返上となる同点弾。相手DFとの競り合いをものともしないフィジカルの強さを見せ、自身初となる年間20ゴールを達成し、試合を振り出しに戻した。

 しかし、前節の徳島戦(2-2)で退席し、2試合ベンチ入り停止処分を受けたバルバリッチ監督に代わって指揮を執った青野慎也コーチの「J2を面白くするんだ」という意気込みどおり、愛媛が再び突き放す。後半22分、FW内田健太とのワンツーで抜け出したMF東浩史がトラップで一人かわし、左足でゴール右隅へ技ありのゴールを突き刺した。

 またしてもリードを許した鳥栖だったが、16試合ぶりの敗戦危機からチームを救ったのはやはりこの男だった。DF丹羽竜平の右クロスに豊田がヘディングで合わせると、一度はGKに阻まれたが、跳ね返りを右足で押し込む2度目の同点ゴール。今季通算21得点とし、得点ランキングトップを独走するエースの執念が勝ち点1につながった。

 苦しみながら何とかドローに持ち込んだ鳥栖。残り3試合。“敗けない鳥栖”が悲願のJ1昇格へ、着実に歩みを進める。

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