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東京Vは巻の“恩返し弾”で千葉下す、巻「このユニフォームに誇りを持っている」

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[11.20 J2第36節 東京V1-0千葉 味スタ]

 前節でJ1昇格の可能性がなくなった東京ヴェルディだったがFW巻誠一郎の古巣への“恩返し弾”でジェフユナイテッド千葉に1-0で勝利した。一方、敗れた千葉は前節終了時点では、3試合を残して、昇格圏の3位・徳島と勝ち点7差。J1昇格へわずかな望みをつないでいたが、前日に行われた試合で徳島が勝利したため、勝ち点差は10に開き、昇格の可能性が消えていた。落ち込んだチームの雰囲気を立て直すことはできず、黒星を喫すると5位から7位へ順位を落とした。

 古巣相手に決勝点を決めた巻は試合後、「千葉との試合ということで色々な思いがあったが、今はヴェルディの選手ということでやれることを全力でやろうと思った」と胸の内を明かし、「今は緑のユニフォームを着て、このユニフォームに誇りを持ってプレーしています」と笑顔をみせた。

 0-0で迎えた後半13分、巻の渾身のシュートが決まった。PA外右の距離がある位置でのFK。MF小林祐希が蹴り込んだボールはファーサイドのDFマーク・ミリガンが頭で跳ね返す。これをPA外左のDF富澤清太郎がヘディングで折り返した。ゴール前混戦で浮いたボールをMF高橋祥平が頭で後ろに流すと、ファーサイドに走り込んでいた巻が右足で押し込んだ。このゴールが決勝点となり、東京Vが1-0の勝利を飾った。

 巻は「ぼくがプロとして成長できたチームなので、ジェフの皆さんにとても感謝しています。でもそれは心の中にしまって、一人のサッカー選手として、ヴェルディの巻誠一郎として精一杯戦っていきたい」と力強く話した。

 対する千葉は、この日も1点が遠かった。ここ公式戦7戦3得点の攻撃陣は、またも不発に終わった。先制点を奪われて迎えた後半24分には、ミリガンが2枚目の警告を受けて退場。10人での戦いを強いられた。それでもFW深井正樹らが積極的に仕掛け、11人の東京Vを押し込む場面もみせた。しかし、ゴールは遠い。終わってみれば、シュート数は東京Vの15本に対して、わずかに7本。改めて攻撃面での課題を露呈する結果となってしまった。

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