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初陣を終えた横浜FC・山口監督「負けは悔しいとあらためて実感した」

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[3.25 J2第5節 横浜FC 0-2 甲府 ニッパ球]

 07年に現役を引退して以来、5年ぶりに戻ってきた現場は厳しかった。今節から横浜FCの指揮を執った山口素弘は、「久しぶりに勝負の世界に帰ってきて、『負けは悔しい』とあらためて実感しました」と振り返る。

立ち上がりからヴァンフォーレ甲府に押し込まれる展開が続く。最前線のFW大久保哲哉にボールを預けようとしたが、DFドウグラスに密着マークをされたことで、前線のターゲットは機能せず。収まりどころがないチームは、押し込まれる展開を強いられた。

「どうやってリズムをつかむかと思っていましたが、だんだん守備でリズムに乗りかけての失点だったので痛かった」と山口監督は言う。前節の東京V戦(0-0)と同じように、守備から試合に入ったが、ケガ人が続出しているDFラインでは、FWダヴィ、FW高崎寛之というJ2屈指の2トップを抑えきることはできなかった。

 若き指揮官は、守備面でも、攻撃面でも、修正点があることを認めた。監督就任から、わずか3日で臨んだ初戦に向けて、攻撃面に取り組んできたという。「まずボールを動かして、ボールを受ける作業をいろいろやりました。(パスを)出す選手と受ける選手のタイミングが合っていなかったり、ミスが出たりした。3本くらいつながれば、落ち着くなという感じでした」と振り返る。

 未着手の守備面については「ほとんど練習をしていないので、ある程度しょうがない」と言いながらも、「相手に寄せるところでは、迷いや怖さを感じているかなと感じました。ゴール前では、体を張る部分も見えましたが、まだまだボールを取りに行く段階では弱かった」と問題点を挙げた。

 今後はリーグを戦いながら、これらの問題と向き合っていくことになる。決して簡単なことではない。だが、「当然、華々しいデビューを飾りたかったですが、僕のいろいろな人生のスタートで大したスタートが切れていないのは事実なので。逆にやられて、しかも相手が良いチームである甲府、そして城福(浩)監督という素晴らしい監督と対戦できて良かったですし、ファイトが燃えてきた感じがします」と、この挑戦を歓迎した。

 この敗戦を受け、横浜FCは暫定とはいえ単独最下位になった。どのようにチームを立て直していくのか。その手腕に、期待が集まる。

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