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千葉vs.川崎Fはドロー、ともに初勝利飾れず

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[3.22 J1第3節 千葉 1-1 川崎F フクアリ]

 ともに開幕2試合白星のない16位・ジェフユナイテッド千葉と14位・川崎フロンターレの対戦は、千葉が試合開始直後にMF谷澤達也のゴールで先制したが、後半に川崎F・FWジュニーニョが同点ゴールを決め、1-1で引き分けた。

 千葉は巻誠一郎を1トップに配置する4-5-1システム。中盤中央に中後雅喜と下村東美、右が米倉恒貴で左が谷澤、そしてトップ下にアレックスが入り、4バックは右から坂本將貴、池田昇平、ボスナー、青木良太。GKは櫛野亮が先発した。
 一方の川崎Fは4-4-2の布陣。GKが川島永嗣で4バックは右から森勇介、寺田周平、伊藤宏樹、村上和弘。中盤の底の位置に中村憲剛と横山知伸が入り、右MFが谷口博之で左がヴィトール・ジュニオール。2トップは鄭大世とジュニーニョが先発した。

 試合は千葉が電光石火とも言える先制弾で優位に立った。前半45秒過ぎ、千葉は中盤中央の中後から右サイドの米倉へと展開。米倉のクロスはDFに当たったが、この高々と舞い上がったボールの落下点にいた川崎F・伊藤、谷口が判断を誤り、谷澤がボールを奪い取る。そして飛び出してきたGKの頭上を破る右足ループシュートで千葉が先制点を奪った。
 同点に追いつきたい川崎Fだが、司令塔の中村が千葉のMFアレックスにマンマークにつかれ、攻撃の起点になることができない。ヴィトールを中心にパスこそ回す川崎Fだが、守備ブロックをつくってPA付近で待ち構える千葉の堅い守備の前に効果的な攻撃をすることができず。前半は単発な突破と苦し紛れのミドルシュートばかりで得点に結びつけることができなかった。
 逆に千葉は23分、カウンターから谷澤、下村とつなぎ、GKと1対1となった米倉が決定的なシュート。GK川島の好守の前に追加点を奪うことができなかったが、前半は守りで主導権を握った千葉の試合だった。

 川崎Fはさらに鼻骨骨折のためにフェイスガードをつけてプレーしていた谷口が、前半終了とともにMF田坂祐介と交代。不穏な空気が流れたが、ミドルレンジからの思い切ったシュートで流れを取り戻した。3分、鄭のシュートのこぼれ球をPA外で拾ったジュニーニョがクロスバー直撃のコントロールショット。さらに8分にも左サイドでボールを受けた村上の狙い済ました右足シュートがクロスバーを叩いた。そして13分、右サイドでボールを拾ったジュニーニョが左足を振りぬくと、ボールは左ポストを叩いてゴールへと吸い込まれた。
 この後、千葉は23分にMF工藤浩平とDF和田拓三を同時投入。流れを変えるために動いた。そして左サイドで存在感を放つ谷澤のドリブル突破や巻のミドルシュートなどで勝ち越しゴールを狙っていく。さらに35分にはFW新居辰基をピッチへ送り出して勝ち点3を狙ったが、川崎Fの怒涛の攻撃を防ぐのが精一杯。逆に川崎Fも相手ゴール前にこそ迫ったものの、千葉ゴールを破るまでには至らず、ともに今季初勝利を目指した一戦は1-1で引き分けた。

(取材・文 吉田太郎)

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