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[天皇杯]鹿島3-0福岡! 興梠が“2戦連発”

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[10.31 天皇杯3回戦 鹿島3-0福岡 カシマ]
 第89回天皇杯全日本サッカー選手権は31日、各地で3回戦が行われ、茨城県立カシマサッカースタジアムではJ1鹿島アントラーズとJ2アビスパ福岡が対戦。鹿島が前半22分に興梠慎三が公式戦2試合連続ゴールを決めるなどして3-0で勝利した。
 この試合をリーグ戦につなげたい鹿島はほぼベスト布陣を敷いた。システムは変わらず4-4-2でGKは曽ヶ端準、DFラインは右から内田篤人岩政大樹、伊野波雅彦、パク・チュホが入り、ボランチは小笠原満男と中田浩二、右MFに野沢拓也、左MFにダニーロ、2トップは興梠慎三とマルキーニョスが組んだ。
 対する福岡もベスト布陣。システムは4-5-1でGKは六反勇治、DFラインは右から山形辰徳、丹羽大輝、長野聡、中島崇典が入り、ボランチは阿部嵩と鈴木惇が組んだ。右MFに田中佑昌、左MFに久藤清一が入り、トップ下に大久保哲哉、1トップは元日本代表FW黒部光昭が入った。大久保が再三、FWの位置に入り、2トップ気味になる時間帯もあった。
 試合は大方の予想通り、鹿島が主導権を握った。ゆったりとパスを回し、2トップにボールを入れた。前半22分、右サイドで野沢のマイナスのグラウンダークロスに興梠が走り込んできっちりとゴール。1-0と先制した。
 福岡はサイドを起点にクロスを入れるが、単発になってしまい簡単には崩せない。前半28分、左サイドからのクロスに、FW黒部がDFの上から打点の高いヘディングシュートを放ったが、マークで体制が崩れたうえ、GKの正面を突いたため得点できなかった。
 その後も鹿島が中盤を制してボールを回す展開が続き、前半35分にはペナルティーエリア内左でMF野沢が右足でシュートを決め、2-0と突き放した。さらに同42分にはCKからMFダニーロがヘディングでゴールを奪った。前半は力の差どおり、鹿島が3-0で折り返した。
 後半、福岡は黒部に代えてFW高橋泰を投入。高橋のスピードと、大久保の190cmの高さを利用して1点を奪いにいったが、最後のところでパスやクロスに正確性を欠いた。
 試合は前半と同様、鹿島がボールを回す時間が続いた。後半10分には興梠がクロスボールに頭を合わせるが、これはオフサイドに。さらに同25分には興梠が中央から左に流し、攻撃参加してきたパク・チュホが左足でミドルシュートを放つが、大きく枠を外れてしまった。同28分にはペナルティエリア左で得たFKを野沢が直接狙うが、間一髪でGKにセーブされ、なかなか追加点が奪えない。
 後半31分、鹿島はマルキーニョスに代えてFW大迫勇也を投入。興梠と2トップを組んだ。福岡が必死に守ったうえ、鹿島が少し“流した”ため、追加点が入らない。同36分にはダニーロに代えてMF増田誓志を入れたが、大きな変化にはならず、決定機は生まれない。
 試合はそのまま3-0で鹿島が勝利した。相手がJ2とはいえ、きっちりと完封で勝利したことは、優勝を目指すリーグ戦に少なからず良い影響を与えそうだ。
<写真>鹿島FW興梠

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(取材・文 近藤安弘)

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