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蹴れるって素晴らしい by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

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ホンダ
by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

凄すぎる!
何がって勿論、UEFACL決勝トーナメント1stラウンドでの本田圭佑選手です。
リーグ開幕戦で劇的なゴールを上げたばかりで周囲の期待も高まる中でアウェイに乗り込んでの試合。ホームでの第一戦を1-1と引き分けていた為、0-0ではアウェイゴールの関係上敗北となる中、見事スタメン出場。相手はスペインの強豪セビージャでした。

一般的には格上と思われる相手との対戦でどこまでやれるか?そしてCSKAモスクワにとってはクラブ史上初となるベスト8を懸けての勝負だったわけですが、移籍してほんのわずかの間で大事なゲームでも信頼されている姿は感動ものですね。

 結果からいくと本田選手の1ゴール1アシストで2-1勝利。見事にクラブの歴史を塗り替え、日本人としても決勝トーナメント初ゴール、初ベスト8と初ものずくしを演出してくれました。

お世辞にも強豪とは言えない前所属VVV(オランダ)からのステップアップ具合には、元オランダ代表のフリット氏からも「まるでおとぎ話のようだ」というコメントが飛び出します。
Jリーグを見ていてもわかると思いますが、移籍選手がすぐに活躍するケースは凄くまれなのと、特に外国人選手においては来て早々、活躍する事が本当に珍しい事からも、単にゴールを上げた以上にサッカー選手としての凄さを感じさせてくれると思います。

それから大事な事は、強運も持ち合わせているということ。もともとCSKAのトップ下はアラン・ジャゴエフという選手で才能あふれチームの代表的な存在なのですが、現在は負傷明けで万全の状態ではないという事。事実リーグ開幕のスタートはトップ下ジャゴエフ、ボランチ本田というスタートでした。しかしまだジャゴエフが本調子にはほど遠い出来のようで、後半途中からジャゴエフを下げ、本田がトップ下に入った事によって生まれた決勝ゴール。
このように背景を追っていけば運も持ってるなーと思うんですけど、その中でしっかり結果を出すあたりが並じゃないですよね。
これからはより相手マークもきつくなってくると思われますが、この調子で頑張って欲しいと思います。

そしてこう結果をしっかりと出してくると嬉しい意味で大変なのは日本代表。
これまでは遠藤選手、中村選手を中心に作り上げていた所に、どういう意味あいで本田選手を起用していくかが鍵になってくると思う。代表においてはまだ実績が足りないからピースの一つと見るか、中心と見るかです。
大げさに言えば、今まで通りサイドを崩すのを最優先していく中でのオプションで、真ん中をついて行くのか、真ん中からという意識で行くのか。今は9:1でサイドからというイメージですが(ここに横パスばっかでと批判される原因も眠っていると思う)これが7:3になるだけでもかなり違うと思います。
これまでやってきたやり方を捨てるのかとなりそうですが、これまでやって来たやり方のままでは駄目だとなっていたわけですから僕は変えるのは全然ありだと思う。

フランスW杯の時中盤を構成していたのが、山口素弘さん、名波さん、そして中田英寿さんだったんですが、大会後のインタビューで『このトライアングルでいかにヒデに前を向いた状態でボールを回すかが鍵だった』というのを見た記憶がありますが、当時の監督も岡田監督です。今回はどういう判断をしていくか非常に興味深い所です。

そしてドイツ大会から学べる事もある。当時ジーコ監督はチームの中心に中田選手を指名。しかしマスコミや世論は中村選手がエースだという見出しが踊りまくった。そういった事も影響し、はたから見てても分かるくらいまとまりのないチームになってしまってたと思います。

今回もそういう事が起きる可能性が十分にあると思うので、監督としてその辺も気にしないといけないでしょうね。岡田監督はフランスW杯の前に加熱して行く報道陣にピシャリと『FWの軸は城』と言って周囲を黙らせて選手にもこう行くぞと示した。

そういう事を言う時期が来るのか来ないのか。
暗いニュースが続いた代表ですが、これからはポジティブな議論が増えて行きそうで嬉しいと思っています。

※本コラムは隔週金曜更新予定です。感想はこちらまでお寄せください。

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