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南アフリカW杯便り

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高山病!?

 日本代表のキャンプ地となっているサースフェー。スイスの南西部に位置する人口約1600人の小さな村はスキーリゾート地として有名で、標高は約1800mあります。

 高地では気圧が低く、酸素も少ないため、頭痛や吐き気、不眠など高山病を引き起こすこともあるそうで、日本代表のキャンプが始まった直後には一部の新聞に『岡崎に高山病の疑い』との記事も出ていました。

 チームが実施している尿検査の数値などが元になっていたようですが、岡崎慎司本人に「高地はどうなの?」と聞いてみたところ、「高山病って書かれちゃいました!」と明るく笑ってました。

 「自分では特に感じてない。多少息は切れやすい気はするけど、まったく問題ない」と、プレーに影響が出るほどではないようです。

 サースフェーほどではないにしても、カメルーン戦が行われるブルームフォンテーンは標高1400m、デンマーク戦の会場となるラステンバーグは標高1500m。選手の高地順化が心配されていましたが、07年9月のオーストリア遠征では「頭がガンガンした」という今野泰幸も「今回は大丈夫」と症状は出ていないようです。

 ところで、サースフェーというのは、徒歩30分で端から端まで回れるぐらいの小さな村で、軽井沢など日本の観光地のように中央に1本のメインストリートがあって、その両脇にホテルやレストラン、ショップなどが立ち並んでいます。

 ホテルから練習場へ行くときも、この1本道を約15分かけて歩いて行くのですが、これが緩やかな坂道になっていて…。“行き”は下り坂なので問題ないんですが、練習が終わってホテルに戻る“帰り”は上り坂。そんな大した坂ではないにもかかわらず、ホテルに着くころには息が切れることも。やはり高地は高地。そんな中で走り回る選手たちをあらためて尊敬します。

<写真>サースフェーのメインストリート。選手も報道陣も、この道を歩いてホテルと練習場を往復している

(文 西山紘平)

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