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南アフリカW杯便り

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ブブゼラにもマナー?南アサポーターの応援スタイル

[6月12日午前1時@ヨハネスブルク]

 いよいよW杯南アフリカ大会が開幕しました。南アフリカ対メキシコの開幕戦の取材を終えたあとはサッカーシティのプレスルームでウルグアイ対フランスをテレビ観戦。大会初日の2試合が終了し、4チームが勝ち点1ずつを分け合い、A組は早くも混戦模様となっています。

 アフリカ大陸で初めて開催されるW杯。ホテルからスタジアムまでの道が大渋滞で、通常は1時間ほどの距離にもかかわらず3時間もかかったり、試合前はプレスルームで有線LANも無線LANもつながらなかったりと、問題はいろいろありましたが、ひとまず無事に開幕しました。

 開幕戦では、実際に「ブブゼラ」のすさまじさを体感しました。とはいえ、開幕セレモニー時など試合前の大音量と比べると、試合中は幾分おさまっていたようにも思いました。もちろん、ピッチ上の選手と、スタンドの最上部にある記者席とでは感じ方が違うでしょうが、試合前はブブゼラを吹き鳴らしていた人たちの中にも、試合が始まればブブゼラを置いて(?)、選手のプレーに注視していた人がいたのかもしれません。

 プレーが止まったとき、特に南アフリカにCKのチャンスが与えられたときなどはブブゼラの爆音が鳴り響きましたが、ブブゼラがJリーグで言うサポーターからのコールや掛け声と思えば、これも応援スタイルとしてはごく普通のこと。

 後半45分、南アフリカの決定機でムフェラのシュートがゴールポストを叩いた場面。ほんの一瞬ですが、歓声もブブゼラも鳴り止みました。プレーに息をのむのは、どこの国の人も一緒。プレーと無関係にブブゼラを吹き鳴らすのではなく、あくまでサッカーの試合を楽しみながら、その中の応援方法のひとつとしてブブゼラがあるんだなと感じることのできる開幕戦でした。

(文 西山紘平)

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