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蹴れるって素晴らしい by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

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可哀相な一部のスポーツライター
by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

W杯は開幕から折り返しを迎え、ブブゼラの音にもようやく慣れて来た今日この頃ですが、日本代表は本当につい先ほどデンマークを破り決勝トーナメント進出を決めたばかりで、だいぶ興奮しております。

運動量が大分落ちて来た時にも交代カードをなかなか切らなかったのは、万が一追いつかれた時を想定したんでしょうけどね。見てる方はヒヤヒヤしましたがあそこでだめ押し点を取ってくれるとは、、、試合を重ねるごとに本当にたくましくなっていく選手達には涙モノです。
僕は以前ギリギリまで良くなる方法を探した方が良いと思うと書きましたが、ここまでこれまでと違うやりかたで結果が出ると、実はこれまでも非公開練習の時にこういう戦術練習やってたんじゃないのと聞きたくなってしまいます。

カメルーン戦ではスカウティングしてきた事を忠実に守りながら、死ぬ気で耐えて最後まで集中を切らさずに耐えきった。これは恐らく選手の頭の中にもドイツ大会でのオーストラリア戦(後半38分まで1-0リードがそこから3失点でまさかの逆転負け)が教訓として残っていたと思う。
そこで得た勝ち点3と共に自信回復が伺えたオランダ戦。この壁はさすがに大きく試合前に勝つというイメージを描けた人は僅かだった事でしょう。僕も正直、引き分けられたら万々歳と思ってましたから、しかし先制されてからの選手交代は攻撃的でリスクを背負った。それを見て選手達には本当に謝りたい気持ちになった。
リスクを背負った為に決定機も作られたが俺たちは闘うんだという姿を見せてくれました。前半なんて支配率では7割位持たれてたけど怖さは全くなかった。前までの日本もこう思われてたんだろうなと思うとなんだか可笑しくなってしまいましたね。結果は1-0で負けたけどデンマーク戦に向け大きなアドバンテージが取れた事で本当に意味のある試合だったと思う。最後引いて0-1狙いのサッカーをしたらきっと舐められてたんでしょうね。
そして言うまでもなくデンマーク戦で見せたチームワークと、根性。3点目は本田選手がいつもなら打ってると思うが、完璧なアシスト。コメントからも伺えるが彼の中でも良い意味で何かしらの変化が起っている気がします。ずっと掲げてきた人もボールも動きドンドン前の選手を追い越して行くようなサッカーではないが、超現実的に戦力を見て選んだこのサッカーは凄いんではないだろうかと思う。ある意味この献身的なスタイルはもの凄く日本的な気がします。
世界中から日本とはやりたくないなと思われ始めてるのも、海外メディアの記事を見れば伝わってきますよね。最後まで精一杯応援しましょう。

そして今回のタイトルですが、W杯という事でウェブでもスポーツ新聞でも雑誌でもサッカージャーナリスト達の記事を沢山見かけるわけですが、これまで批判的な書き方や、私はヨーロッパを知っているといった物の書き方で人気を得てきた為か、無理矢理な理屈で批判してる人のなんと多い事だろう。その人達の少し前の記事も見てみればいかに一貫してないかと言うのがすぐ解っちゃうのに、、、。
こういう人達が取材しても選手は思ってる本当の事なんて絶対言わないだろうなと思う。共通して出てくるのは今のサッカーは将来につながらないという点。はてそれはどこがだろうか。強国とわたりあう為に試行錯誤し今回たどりついた戦い方で、非常に日本人の持つ良さが徐々に出て来てると思うんですけどね。そもそも日本人らしいサッカーって今もこれからも模索して行くべき事だと思いますよ。それとこれが一番言いたいのですが、戦ってる選手にとっては最後になるかもしれないW杯で、『将来の日本の為に玉砕して世界との差で足りない事を示してくれ』なんて事が良く言えるもんだ。皆ボロボロになって走って、足が動かなくなっても『勝ちたくて』チームの為に頑張っている。それは紛れもなく『今』なんですよ。代表においてW杯が紛れもなく世界最高の舞台で最も結果が重視される大会だと僕は思うんですけど、この人達の書き方を見ると、どうももう一つ上のカテゴリで宇宙杯というものが存在してんのかなあと疑ってしまいます。

とまあ色々読んでると本当に腹が立ったんですが、思えばこの人達もサッカーが好きで頑張ってライターになったわけで、それこそマイナースポーツだった頃から書いてる人もいる。
きっと深い愛情はあるでしょう。それこそ試合後は渋谷の盛り上がり以上に喜んでいるかもしれない。しかし文章にする時はプロのライターとしての使命感なのか、そう喜んでもいられないんでしょうね。そう考えると可哀相だなと素直に思ってしまう。これも一つの裏W杯という事かもしれない。

様々な戦いがあるがチームとして頑張ろう。次はパラグアイ。メチャメチャ強いですね。日韓大会では決勝トーナメントに進んだ事で少し気が抜けた所があったらしい。今こそ、その教訓を生かす時ではないでしょうか?
現地までいってるサポーターの皆さん、日本もメチャメチャ盛り上がってますよ。共に勝利の歌を歌いましょう。

※本コラムは隔週金曜更新予定です。感想はこちらまでお寄せください。

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