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南アフリカW杯便り

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岡田ジャパンが南アに残した足跡

[7月1日午前2時@ヨハネスブルク]

 パラグアイ戦の敗戦から一夜明け、日本代表チームはヨハネスブルクを出発し、帰国の途に就きました。日本時間の1日夕方、関西国際空港に帰国する予定となっています。

 プレトリアのチームホテルからヨハネスブルクの空港へバスで移動する際、ホテルの従業員の方は総出で歌い、踊ってチームを見送っていました。選手の表情には敗戦のショックが残り、足取りも重かったですが、南アフリカの人たちの暖かさを感じてくれたと思います。

 僕もチームホテル前での取材を終え、自分のホテルへ戻ろうとするとき、地元の方から「ナイスガイな選手たちが日本に帰るんだね」と声をかけられました。「日本はとてもいい試合をしていたよ。4年後はもっと上にいけるさ」。連日の取材による疲労感、日本の敗退による喪失感。僕に元気がないと気遣ってくれたのかもしれません。

 日本中を興奮、感動させた岡田ジャパンのプレーは、南アフリカの人たちの心も打つことができたのだと思います。アフリカの大地に、彼らの足跡はしっかりと刻まれました。そのことを誇りに、選手たちが胸を張って帰国してくれることを願っています。

 僕はこのまま南アフリカに残り、W杯を決勝まで取材する予定です。日本代表は帰ってしまいましたが、世界最高峰の戦いを肌で感じ、記者として財産にしていくつもりです。というわけで、このコラムもまだ続きます。いよいよ8強の激突となるW杯。その興奮と現地の雰囲気を少しでも伝えていきたいと思っています。

(文 西山紘平)

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