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蹴れるって素晴らしい by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

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チャンピオンズリーグの効果
by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

 そろそろ佳境を迎えるJリーグですが、今年は上位チームの取りこぼしが目立つ中で、着実に勝ち点を積み上げていった印象の名古屋が現在抜け出ています。残り5試合で勝ち点8差の中で、ドラマはまだあるんでしょうか。

 残りのカードを見るかぎり名古屋は下位、中位チームとの対戦しか残っていませんが、残留をかけたチームとの対戦ほど嫌なモノはないでしょう。こんな時こそ経験がものを言うと思うのですが、ここで大きいのが闘莉王の存在。浦和在籍時代に最終節で、降格が決まっていた横浜FC相手に取りこぼしてしまい優勝を逃してしまった事は彼の脳裏に焼き付いている事でしょう。

 フットサルのFリーグも名古屋がすさまじい強さを見せてます。Jリーグも取れば新しい日本の「蹴りどころ」になってきそうな勢いですね。

 それから、欧州に目を向けるとチャンピオンズリーグ本戦が始まっています。
 今年はレギュレーションが変わり、いわゆる5大リーグ以外の国が多く本戦まで駒をすすめているのですが、これはヨーロッパ中へのチャンスを広げるといった意味合いが強そう。UEFA会長のプラティニが随分と頑張ってこのような形になっていったそうですが、これによるメリットが意外に日本人にも働きそうだと感じています。

 例えばですがいきなりバルセロナやレアル、ミランやインテルといったクラブに挑戦しても相手にしてもらえないと思う。そういった選手達が本気の場で彼らを相手に活躍を続ければ嫌が応にも注目を集める。というより世界中が注目する大会に出るという事は色々な人に知ってもらうという事につながる。当「ゲキサカ」でコラムを書いている瀬戸貴幸選手のおかげでルーマニアリーグを知るきっかけになった人も多いと思いますし、僕もその一人です。

 大宮にいた小林大悟選手はノルウェーにわたり現在はギリシャでプレーしているそうですが、余りニュースとして取り上げられない。こういった事はその選手自体の活躍うんぬんより、そのリーグ自体が日本で知られていない為に、記事にする優先順位が下がってしまうのだろう。そういったリーグの知名度上昇にチャンピオンズリーグという舞台は凄い効果があると思う。

 昔はサッカー留学と言えばブラジルというイメージでしたが様々な選択肢を知るきっかけにもつながると思います。
 留学ではないですが松井大輔選手が当時2部のルマンに移籍し、1部昇格を果たして地位を築いていった時に、新しいチャレンジの方法だと思いました。オリンピック世代ではありますが、日本代表の選手の移籍としてはあまり例のないチャレンジだったと思うし、一つの成功例だと思う。

 勿論、活躍あってこその今ではありますが、これまでよりもチャレンジ出来る場が増える事、ハードルが下がるというより、色々なハードルにチャレンジ出来るという事、チャンピオンズリーグ等がモチベーションに繋がる事が大きな意味を持つ。その国のトップクラブに入るという事は容易ではないが、そういった事が目標になるとまた違ったやり方も見えてくるでしょう。

 近いうちに『あれ?このチームってどこの国だ、しかも日本人が所属してるぞ』といったシーンに出会ってみたいなと思います。

※本コラムは隔週金曜更新予定です。感想はこちらまでお寄せください。

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