beacon

ピッチに恋して by 松原渓

このエントリーをはてなブックマークに追加

名古屋優勝&J1第31節・F東京対川崎(多摩川クラシコ)
by 松原渓

20日、Jリーグは3節を残して早くもグランパスの優勝が決まりましたね!
Jリーグ開幕以来、悲願の初優勝。

改めて、選手、チームスタッフ、関係者の皆さん、そしてサポーターの皆さん。
優勝おめでとうございます!!


Jリーグが1シーズン制になってから最終節を待たずに優勝が決まるのは初めてという、偉業つきのタイトルでしたね。
ビッグクラブが絶対的に強い海外リーグに比べ、Jリーグは番狂わせこそ多いものの「ジャイアントキリング」と言えるほどの実力格差はないように思えます。そんな中、グランパスのリーグ後半戦の安定感はひと際印象的でした。
7月からの戦績は14勝2分3敗。一度も連敗がなく、18節以降は首位を独走。一つになったチームは大崩れすることなく、ゴールラインを鮮やかに駆け抜けました。

金崎夢生選手、闘莉王選手ら新加入選手がフィットしたことと、攻撃的なサッカーでファンを楽しませながら、選手のモチベーションを上手くコントロールし、常勝のメンタリティを植え付けたストイコビッチ監督。涼しげな瞳と時にストレートすぎる激しい感情表現の奥に隠されたカリスマに惹きつけられます。
安定した企業母体を持ちながらもこれまでリーグタイトルに縁のなかった名門が、今回の優勝で得た勝者のメンタリティを武器に、一気に化ける予感もします。
そして、4連覇を阻まれたアントラーズの新たなスタートも見どころ。早くも来シーズンが楽しみです。

さて、優勝は決まりましたが、ACL出場権を獲得できる3位までの座と、残留争い(湘南と京都の降格が決まったためあと1チームが降格)は戦いが続きます。今週私が見に行ったのは、15位FC東京×5位川崎フロンターレ。多摩川を挟んでホームグラウンドを持つ2チームによる伝統の一戦、多摩川クラシコです。順位に関係なく熱い戦いになり、数々のドラマを生みだしてきた多摩川クラシコも今回で18回目。小春日和の温かさと応援の熱がいい具合に寒さを緩和し、観戦コンディションも最高でした♪28480人の入場者数は、クラシコ歴代2位。

試合は前半、両チームとも良さを潰し合い決め手を欠きますが、後半開始早々に矢島卓郎選手のゴールでフロンターレが先制。攻守のマエストロ・中村憲剛選手を出場停止で欠き、攻撃のアイデアは半減しましたが、黒津勝選手と激しいポジション争いを繰り広げる矢島選手が見事にアピール。

FC東京は2トップを封じられて攻め手を欠きますが、後半21分に森重真人選手がCKを合わせて振り出しに。しかし、同39分にはその森重選手が痛恨のクリアミス。見事なポジショニングでこぼれ球を拾ったジュニーニョ選手が絶妙のループシュートで決勝弾!!
これで多摩川クラシコ(リーグ)はフロンターレの5連勝。
これでFC東京はまた厳しい状況に逆戻り…アントラーズに引き分けて貴重な勝ち点1を手に入れた神戸との差はわずかに1。明日にはグランパス戦が控えます。優勝を決めてのホーム凱旋ですから、最後まで手を抜かないのがストイコビッチ流でしょう。さて、どうなることやら…。

そして、今日22日はアジア競技大会女子サッカー決勝でなでしこジャパン×北朝鮮があります!前回大会はPK戦の末に敗れている相手だけに、今度こそ初優勝を飾ってもらいたいと思います☆

※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

TOP