beacon

市立船橋主将日記 by 平尾優頼

このエントリーをはてなブックマークに追加

毎日は最後跳ね返ってくる。負けたときに分かる
by 平尾優頼

 市立船橋は流通経済大柏に0-1で負けて、選手権の全国大会に出場することができませんでした。はっきり言って向こうがよかった。特に前半は何もさせてもらえなかった。流経はいろいろと対策してきていたのに、自分たちはこれに対戦して何も解決できなかった。その時点で先手を取られてしまいました。

 後半18分の失点場面は(MF吉田に)ファーストタッチで出られたときにボクもディフェンスにいこうと思ったけど、チームメイトに任せてしまったところがありました。戻ってスライディングしてくれた石原の股を抜けてしまったことで、(GKの)高橋も反応できませんでした。

 失点した後、「まだ時間はある」ということを言って、「連続失点することだけはやめよう」と声をかけました。でも相手が堅かったです。高円宮杯のときと比べて全然よくなっていました。前日から決めていたように最後(CBの)山野辺を前に上げて3枚で守って。最後まで何があるか分からないので、自分たちは続けるだけでした。

 でも笛が鳴った瞬間、「これで負けたんだな」と思いました。惜しかったと言ってもらいましたけど、自分としては「キレイにやられた」という感じでした。本当に流経が強くて、試合の途中からよくて引き分け、上手くいけば1点入るかなという思いでした。とにかく先に失点したくはなかった。でも難しかったです。

 チームメイトが泣き崩れていて、本当は自分も泣き崩れたかった。けど自分が座り込んではいけないと。最後しっかりやりきりたいと思いました。

 流経のキャプテンをやっている増田(繁人)は中学時代、千葉県の第8ブロック(松戸市、市川市など)トレセンで一緒にやってきてコンビを組んで試合に出たこともあります。今も仲が良くて一緒に遊んだり。実は流経の本田監督に「増田と組ませたい」と誘われたこともあるんです。今まで一緒にやってきたのに、最後敵として戦うことになって。試合前、整列しているときには「(戦うときが)きちゃったね」と話しました。

 負けた自分たちは引退です。試合後、握手しているとき、増田に「絶対に勝ってくれ」と言ったら「勝つよ」と答えてくれました。流経は絶対優勝してくれると思います。

 試合の翌日も普通に授業がありました。学校へ行って部活があるような気がして、引退したという実感がありませんでした。チームメートには試合後一人ひとりと話して。Aチームの2年生からは「ありがとうございました」と言ってもらえて。彼ら一人ひとりとも話をさせてもらいました。

 選手権を通して自分たちは勝たなければいけない、というプレッシャーがやっぱりありました。ただ市船の一員として選手権の舞台に立てたのはやってきた意味があったのかなと思います。ただ後悔することはいっぱいあります。自分自身、通用しないことが多かった。キャプテンの自分がもっとしっかりしていれば結果も変わったかもしれないと感じました。
 後輩には毎日を大切にしてほしい。毎日は最後跳ね返ってくる。自分が負けたのは、毎日が足りなかったんだということ。それは負けたときに分かります。

※このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

TOP