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蹴れるって素晴らしい by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

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ピクシーとギド
by DJ KOHNO フロム ケツメイシ

名古屋グランパスの選手、スタッフ、関係者、サポーターの皆さんおめでとうございます!
残り3節残して、もつれさせないようにきっちり勝ち抜き、文句無しの優勝。
今年の名古屋はとにかく悪い時でも結果を出すという勝負強さが目立っていたと思います。
まだ残りのリーグ戦、天皇杯と残っていますが、僕的には是非来年のACLを本気で取りに行く準備(補強など)にいち早く入って欲しい。
リーグ戦だけを見れば他チームからすると、うらやまし過ぎる程の戦力だとは思いますが、かつて浦和レッズがACLを取り、リーグ制覇も後一歩というところまで行った時は、普通に強豪チームが2チーム作れる程の選手層でしたからね。

勿論、戦力が大きくなるという事は内紛の原因にもつながる。みんな能力のある選手なのだから誰しもがピッチに立ちたいでしょうしプライドもある。
そのような状況にさせない為の一番重要なポイントは監督だと思います。
そしてピクシーはそうさせない為のモノを持っていると思うのです。

元スター選手は名監督になりずらいという言葉がありますが、元スター選手だから選手の気持ちがわかるんだよと僕に語ってくれた、とあるブラジル人の方がいました。
その時、話題に上がった監督はギド・ブッフバルト(元浦和)です。ピクシーとギド、ファンタジスタと鉄壁のDFとタイプは違いますが、ともに世界的実績(こちらはW杯取っている分ギドに軍配かな)、知名度、カリスマ性と共通部分が多くあると思う。それと二人共相当な負けず嫌いなんでしょう。
と同時に人間的な可愛さも持っているようで、ピクシーはある試合で失点した時に増川選手のミスからだと思い随分怒ったそうです。その後、失点は増川選手のミスではなかったとわかると素直に増川選手に謝罪。ギドはとある負け試合の後、バスで大激怒、「一番勝ちたいのは俺じゃないか。明日休みのはずだったけどこいつ(選手名は伏せます)以外全員練習だ~!」。これには他の選手達も一生懸命やったのにそいつだけ練習免除はねーだろとブーイング。不穏な空気が流れる中、冷静になってきたギドは「言い過ぎた。すまない。やっぱりみんな休み」とこちらも素直に謝罪。

一見簡単なようですが上の立場の人が下の立場の人間に素直に頭を下げるって凄く難しいですよね。
こういった事の積み重ねが信頼関係を築いていくんでしょう。
こういった事が自然に出来るピクシーならば今よりも巨大戦力になっても、上手く舵を取ってくれんじゃないかなあと期待してしまいます。

Jリーグが始まった頃に、プレーで世界レベルを見せてくれていた選手達が監督として結果を残して行くのは感慨深いものがあります。なぜなら監督ってリスクが高過ぎると思ってしまうから。
選手の頃にありったけの愛情で声援を送ってくれてたサポーター達から、結果が出なければヘボ監督と罵られ過去の美しい思い出すらも忘れ去られてしまう危険な職業だと思うのですが、そんなリスクを背負ってでも挑戦してくれる姿には、自分もチャレンジ精神は忘れちゃいけないなぁと教訓になります。

個人的にJリーグで監督やってみて欲しいのはドゥンガ。セレソンの監督もやっちゃったのでハードルが高すぎるとは思いますが、いつか日本でもあの独特過ぎるファッションで指揮を取ってる姿を見てみたいものです。

※本コラムは隔週金曜更新予定です。感想はこちらまでお寄せください。

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