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ピッチに恋して by 松原渓

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絶対王者の貫禄:Fリーグ
by 松原渓

Fリーグ第24節
名古屋オーシャンズ×ステラミーゴいわて花巻戦

日曜日に行われたFリーグ、名古屋×ステラミーゴいわて花巻戦に行ってきました。
Fリーグ史上最速で4連覇を達成したオーシャンズですが、リーグはまだ終わりではありません。記録的な猛暑だった8月に開幕し、いよいよ終盤に突入した今シーズンは残すところ3試合。オーシャンズはホーム最終戦を迎えました。

今回、名古屋オーシャンアリーナへのアウェイ遠征が叶ったのは、名古屋オーシャンズのエキシビジョンマッチにゲスト(南葛シューターズ)で呼んでいただいたため。実は監督の高橋陽一先生(キャプテン翼)が名古屋オーシャンズのキャラクターを描いていることもあり、オーシャンズと同じ(大洋薬品)にスポンサードしていただいているという繋がりがあります。そんなわけで、アウェイ遠征を満喫してきました♪

試合は40分間終始オーシャンズペースで進み、終わってみれば8―0。
微動だにせぬ「王者の貫禄」がそこにはありました。私なりに、この試合から感じたオーシャンズの強さを分析してみます。

まずは、リカルジーニョ選手の存在。
21歳の若さで欧州No.1プレイヤーの肩書きを背負ったリカルジーニョ選手の加入は、今シーズンのフットサル界の注目を独占しました。見たこともないアイデア豊富な足技の数々が本や雑誌で取り上げられました。フットサルに限らずチームスポーツにおいて、強すぎる個性が必ずしもチームに良い影響もたらすわけではないと思うのですが、しかし結果的に、リカルジーニョ選手の加入は全ての面でプラスの効果をもたらしたように思います。

もともと強力だった個々の力はスタープレイヤーの加入による刺激を受けてさらにパワーアップし、ベンチ入りできる12枠を争う競争も激化。
年齢的には上の選手が多い中、リカルジーニョ選手がピッチで見せるコミュニケーション力の高さを見れば、その人間性も伝わります。強弱長短のメリハリがあるパスには常にメッセージが込められていて、ミスがあれば必ず目を合わせて意図を確認。そのジェスチャーも一方的なものではなく、たとえ相手が若手であっても自分のミスは手を挙げて「ごめんごめん」という風に。

特徴はなんと言ってもボールを持つ度に観客を沸かせようとする遊び心。
頭に乗せたり、ヒールでトラップ、狭いスペースで普通なら絶対に読まれるワンツーを通してしまう完璧なノールックパス。
また、スタイリッシュな髪型と目を引く派手なフットサルシューズなど、技以外でも新たな流行を生み出してくれそうです。

さて、名古屋オーシャンズが史上最速の4連覇を成し遂げたもう一つの理由は、「戦術」。この試合ではフィールドの選手がポジションを固定せず常にパス&ゴーを繰り返す、難易度の高い戦術が見事にはまっていました。これまでのオーシャンズはいざという時に個の力技でなんとかする印象が少なからずありましたが、こういった戦術においては全員の運動量と完璧な連携を求められるため、個々のコンディションの波に左右されにくくなります。

以上の2点から、オーシャンズのさらなる進化を実感した今回の遠征でした。
ただ、やはり今シーズンのタイトルレースがあまりにも早く決してしまったこともあり、今後、ダービーや優勝争いがもっと盛り上がってほしいという観点からは、オーシャンズにぎりぎりまで食い下がれる対抗馬の存在の必要性も改めて実感しました。個人的には東京育ちなので、府中と町田には頑張ってもらいたいですね☆

ライバルの誕生を祈りつつ、残り2試合の順位争いにも注目したいと思います。

また、来年再びこのオーシャンアリーナを訪れる機会に恵まれることを祈って☆

※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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