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ピッチに恋して by 松原渓

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ゼロックス杯
by 松原渓

ゼロックススーパーカップ
名古屋1‐1(PK3-1)鹿島
@日産スタジアム……35963人

2ヶ月ぶりのスタジアム・サッカー観戦!
Jリーグのシーズン開幕を告げる、ゼロックススーパーカップ(以下ゼロックス杯)に行ってきました。
春のように暖かい日差しが差し込んだ日産スタジアムのスタンドには、家族連れや少年団チームなどが目立ちました。

アジアカップで優勝した日本代表効果や、海外組の活躍が取り上げられている効果も少なからずあるのでしょう。Jリーグにも注目が集まり、試合を見たいとスタジアムに初めて足を運ぶ人も多い今こそ、老若男女が楽しめる日本のスタジアムの魅力をアピールする絶好のチャンスだとも言えます。
そこで、今回はまず私が感じるスタジアム観戦の良さについて書いてみます☆

スタジアム観戦を満喫するためには、まず、試合の中で見たいポイントを絞るといいかもしれません。
スタジアムの広さ(収容人数)によっても音の伝わり方や見えやすさは違いますが、好きな選手をじっくり見たい場合や、1対1の駆け引きなどを見たければ、もちろんピッチに近い場所がベスト。
組織や戦術、流れの変化などをじっくり見たければ、スタンド上方が絶好のポイントでしょう。また、刻一刻と試合の中で変化する熱気や両サポーターの表情をダイレクトに感じるなら、前の席へ。空から声援が降り注いでくるような”生”の感覚は、スタジアムでしか味わえないもの。
ハーフタイムには「スタジアム散歩」がオススメです。メインスタンド→ゴール裏→バックスタンド→逆ゴール裏→メインスタンドと一周歩いてみて、ゴール裏の熱をダイレクトに感じてみるのも私は好きです。

今回私は母を誘って、親子2人メインスタンドで観戦したのですが、昨年のワールドカップを機に一気にサッカーに詳しくなった私の母も、スタンドで飛び交う応援や両ゴール裏のサポーターのぴったり合った声援などに目を輝かせ、ブラウン管の中で見るサッカーとは違うスタジアム観戦の楽しさを満喫したようでした。

さて、昨年リーグ王者の名古屋グランパスと天皇杯覇者の鹿島アントラーズによる新旧リーグ王者対決となった一戦。結果はご存じだと思いますが…☆

1点を取り合った末にPK戦に突入し、最後はグランパスのGK楢崎正剛選手が3本を止める活躍で、アントラーズの同大会3連覇を阻みました。
シーズン前ということもあってか、両チームとも動きは硬かったですね…。昨シーズンの終了後、退団&新戦力の加入で陣容は少なからず変化し、連係の構築は1シーズンを通してまだまだ改善の余地ありとも言えますが、J1開幕と時を同じくしてACLも始まるため、両チームとも主力に負傷者を出さないように慎重になるのも無理はありませんが…やはり物足りなさは残ります。

その中でもあえて印象的だった点を挙げると、アントラーズはマルキーニョス選手が抜けた穴は大きく、ターゲット不在の影響でカウンターに迫力を欠いた半面、丁寧につなぐ意識の高さを感じさせたということ。
一方のグランパスは、昨シーズンからサッカーを大きく変えず、中盤の要だったダニルソン選手の離脱(ケガで約3カ月)で生じた穴を新加入の藤本淳吾選手が上手く埋めているように感じました。実際、この試合を通じて一番走っていたのは藤本選手というデータも(約12㎞)。また、試合の中では、アントラーズは伊野波選手と岩政選手の代表コンビの積極的な攻撃参加、グランパスは191cmの増川選手と闘莉王選手のツインタワー(CBコンビ)の圧倒的な存在感が印象的でした。ただ、FW陣でゴールの匂いがしたのは大迫選手だけ。

というわけで、シーズン開幕前の新旧王者対決は、新王者・グランパスがまずは一勝!とはいえ、試合の中ではアントラーズの方がより確実につなぎ、攻守に質の高さを感じさせました。今シーズンのJリーグはこの両チームの因縁の対決から目が離せませんね☆

さて、来週はいよいよJリーグの火ぶたが切って落とされます♪
私の開幕戦の注目カードは、昨年2位のガンバと3位のセレッソの大阪ダービー!

※本コラムは毎週月曜+αの更新予定です。このコラムの感想をこちらまでお寄せください。

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