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-伊野波の挑戦-クロアチアから目指せ、ブラジルW杯! by 伊野波雅彦

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批判も受けたけど、いい経験になった北京五輪予選、大迫や清武もロンドン目指して頑張れ!
by 伊野波雅彦


鹿島からクロアチアのハイデュク・スプリトに移籍した日本代表DF伊野波雅彦選手の“挑戦記”がスタート。クロアチア、欧州の地でさらにさらに成長し、2014年のブラジルW杯を目指す伊野波選手の奮戦記をお届けします!

●9月17日
チバリア(アウェー)

 クロアチアリーグは17日、各地で第8節の2日目を行い、日本代表DF伊野波雅彦の所属するハイデュク・スプリトはアウェーでチバリアと対戦した。伊野波は4-1-4-1のアンカーで先発し、2試合ぶりのフル出場で2-0勝利に貢献した。チームは勝ち点を17に伸ばし2位をキープした。

-チバリア戦はフル出場で完封勝ちに貢献しました。
「実は、国内カップ戦が2日前の15日にあって中1日での試合でした。日本でいう天皇杯みたいなカップ戦で、相手も3部のチーム。僕は後半の45分間だけの出場だったので、チバリア戦に向けたいいウォーミングアップになったかなとう感じでしたけど、中1日の公式戦はプロでは初めてなので、ちょっとびっくりしました。移動も、スプリトから飛行機でザグレブまで移動して、さらにバスで3時間……。試合よりも移動がしんどかったですね」

-中1日は異例ですね。また一ついい経験を積めたのかなと思いますが、チバリア戦の試合内容はどうでしたか?
「自分は4-1-4-1のアンカーで先発しました。相手が少し弱かったのもあって、みんな攻めてしまって、ずっと守ってましたね。ほんと、うちのチームは若い選手が多いのもあってイケイケ・ゴーゴーで(苦笑)。僕とか守備の選手はバランスを取るのに苦労しました。そういう中での完封だったので、ある程度は良かったかなと思います」

-他の日本人選手の中には、苦労している人もいますが、伊野波選手はレギュラーをつかみ、順調に進んでいますね。
「とはいえ、早くアシストとか得点とか、数字的な結果が欲しいですね。今、他の海外組の選手、細貝とか吉田とか、阿部さんとか、守備的な選手もゴールを決めている。僕は守備の選手なんで、守りで貢献するのが一番なんですけど、そろそろアシストや得点という記録に残る結果も欲しいです。うちの選手は、みんなパスしないでどんどんシュートを打つので、自分もどんどん打ちたいですね」

-ところで、日本ではU-22代表がロンドン五輪アジア最終予選に挑みます。伊野波選手は北京五輪予選を経験してますが、動向が気になりますか?
「そうですね。こっちに入ってくる情報は少ないんですけど、鹿島で一緒だった大迫とか、この前A代表で一緒になった清武とかもメンバーに入ってるんで、気になりますね。大迫とはたまに連絡を取ってます。とにかく、五輪に出られるように頑張って欲しいです」

-当時を振り返って、最終予選の難しさはどんなところでしたか?
「最終予選は時差や気候、それにグラウンド環境とか、いろいろと難しいことがいっぱいあるので大変だと思います。今回のU-22が戦うマレーシアやシリアは、自分たちの予選の時も対戦しましたけど、サッカーの実力だけでなく、気候面が大変ですね。とはいえ、今回は予選が秋から春にかけて行われるので、まだ気候の面は良かったかもしれません。当然、暑い地域ですけど、この時期なら春から夏にやるよりは暑くない。僕らの時はサウジアラビアとかも凄く暑かったし、気候の面とか凄く苦労した記憶がありますね」

-反町ジャパンは「ピチピチ感がない」とか、何かと批判も多く受けて、いろんな面で大変だった記憶がありますが。
「大変でしたね……俺らは。試合には勝っているけど、内容が良くないということで、だいぶ、いろんな方からバッシングを受けました。選手はそんなに気にしないようにしてましたが、それでも大変でしたね」

-五輪予選では何が一番、良い経験となり、そして今に役立っていますか?
「五輪ということで、周りの注目度も高くなって、そういう中で勝たないといけないというプレッシャーがありましたけど、常にピリピリしている状況で試合をするというのは、Jリーグで優勝争いをするか、残留争いをするクラブでないと経験できないので、そこは辛かったけど、プラスになっています。メンタル面が鍛えられたかなと思います。僕は本大会には出られなくて悔しかったけど、それが今に確実につながっている。五輪に出た選手も惨敗して、悔しい思いをして帰ってきて、それが活きていると言っている。五輪は予選も含めて、本当に成長につながると思う。だから、今のメンバーも苦労はあると思うけど、すべてが経験になるので、頑張って欲しいと思います」

-ところで、クロアチアには慣れましたか? 観光などはしてますか?
「だいぶ慣れてきましたね。英語が通じるので、独学ですけど勉強して、少しずつ街も歩いて、クロアチアの文化を吸収しようとしています。10日のディナモ戦の後には、フェリーで30分くらいでいける近くの島、フヴァル島に行ってきました。そこでペンションをやっている日本人の方がいるんですけど、知り合いになったので会いに行ってきました。この島は、日本人の観光客も来ることがあるそうです。とにかく、海が綺麗でしたね。シーズン中ということもあって泳がなかったけど、ほんと泳ぎたくなるくらい綺麗でしたね。いい気分転換になりました」

-今後も怪我なく試合出場を続けたいですね。そして何とか、首位を奪いたいところです。
「そうですね。10月の末くらいに、日本に残していた奥さんと子供も来るので、一層、頑張らないといけないです。今は一人なんですが、家族が来てくれることで、よりサッカーに集中できると思う。その時までに首位にいけたらいいなと思うし、自分が活躍している姿を奥さんや子供に見せたいですね」

○応援メッセージやコラムの感想はコチラ→伊野波ツイッターまで
inoha19
今後の試合日程

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