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「ボールは丸い」~慶大ソッカー部マネージャー戦記 by 呉田幸子

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アミノバイタルカップ準優勝。10日間の激闘の先にあったもの
by 呉田幸子

前回もお伝えした、アミノバイタル」カップ2013 第2回関東大学サッカートーナメント大会≪兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選≫。

私たち慶應義塾大学は、準優勝に終わりました。

前回書いた2回戦の激闘の2日後、専修大学をやぶった青山学院大学との3回戦も延長、PKに及ぶ戦いになりました。
PK戦の臨むメンタルはもうできていて、かなりリラックスして臨むことができました。それに勝利し、目標であった全国大会(総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント)への出場権を獲得しました。

2試合連続での長い戦いに疲労が溜まりましたが、しっかりと全国への切符を御殿場から持って帰ることができたことがとても嬉しかったです。

東京に帰ってきて中2日で、準決勝に臨みました。今大会初めて関東1部との対戦で、実力のある中央大学との対戦でした。試合は誰も予想しなかった7-5という点の取り合い。周りからも高い評価をされている武藤嘉紀、近藤貫太、端山豪ら攻撃陣が暴れまわり、ファイナリストまで上りつめることができました。

中0日で決勝。準決勝のあとグラウンドに帰ると沢山の部員が準備をしていました。明日はみんなでチャンピオンになろう。「俺、人生で初タイトルなんで楽しみです」とわくわくしている選手もいました。

迎えた決勝は、強豪明治大学。「ファイナリストになれたことに感謝し、楽しもう」と臨んだ一戦でしたが、実力不足で0-3の敗北。一歩手前でタイトル獲得はなりませんでした。


たったの10日間で、32チームから優勝を決めるこの大会。賛否両論はあるそうです。実際に私たちも10日前には想像もつかなかったカップを手にしているし、それ以上にこの10日間で様々な経験をし、様々なことを感じました。チームに帯同し、沢山のことを勉強させていただきました。

今大会を通して須田監督が言ってきたことは、目の前の試合に謙虚に戦うこと。90分間100%の力を出すこと、それに加えて個人の10%の力を加えること。
1試合1試合を真剣に戦うことの重要さを知ってはいましたが、身を持って感じ、それを実践できたことが決勝まで行けた要因ではないかと個人的には思っています。初戦の前に「もし全国行ったらさ~」とか、準決勝の前に「もし優勝したらさ~」と会話の中で口にすることがありましたが、グラウンドマネージャー(学生コーチ)の竹尾にいつも否定されました。「まず、大事なのは明日だろ」「まず決勝にいかないと優勝できないだろ」といつも軽く怒られました。

そしてもう一つ大切だった10%の力は、きれいなことばかりではありません。自分のため、誰かへの見せつけのため、誰かに認めてもらうため、仲間のため、誰かの夢を叶えるため…何のためであっても勝利したい、そういう気持ちがサッカー選手を動かしているんだなと感じました。

そして、最後まで絶対にあきらめないこと。特に2回戦は後半と延長後半のロスタイムに追いつくという奇跡を起こしました。「俺たちはすでに2回死んでいる、何も恐れることはない。」3回戦以降、監督からも言われてきました。試合に出られない部員も選手を信じ応援してくれました。

奇跡を起こすのは、日々の努力だと思います。それを信じて、また謙虚に努力していくしかありません。私たちは何も成し遂げられませんでした。この教訓と悔しさを絶対に活かしていきたいと思います。

さて次は、早慶戦。2万人動員という目標を掲げ、マネージャーとして挑戦しています。

6月29日は、慶應義塾体育会ソッカー部とその大切なライバル早稲田大学ア式蹴球部の試合を最後の国立に観に来てください!!

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