第一回目に登場してもらうのは、40歳以上の東京都マスターズチャンピオンリーグ(TCL)で戦うALIANZA(アリアンサ)。このチームの特徴は、「遊び心の達人たち」がそろっていることだ。
チームの源流は、1971年から85年まで銀座にあったペルー料理店「ティアスサナ」。ここに集まってきたペルー人留学生たちと日本人のお客さんたちが一緒にサッカーを始めたのが、発足のきっかけだった。
だから、何でもペルー流がお手本。ユニホームもペルー代表を模した。試合中にはペルー代表の応援歌を延々と流す時もある。
古参の一人、江頭満さん(60歳)はいくつかの原則を挙げる。「全員が現役。引退はしない」「試合に来たメンバーは、全員が半分以上出る」。「全員が全力でプレーする」。年齢やうまい下手は関係なく、みんなが頑張ることで真の楽しみを得る。
「得点後は、必ずガッツポーズやハグをする」。ペルー代表選手の喜び方を真似るのも、このチームでは一興。そして、「全試合をビデオ撮影し、時々反省会をする」という原則もある。この時は完全な無礼講。「互いのダメダメなプレーをこき下ろしながら、懇親を深める」(江頭さん)のだそうだ。まじめに頑張りながら、ところどころに遊び心が交じる。シニアサッカーとしてはバランスの良い楽しみ方を言えるだろう。
メンバーは30歳代から最高齢60歳まで、約60人が楽しむ。江頭さんが新宿区信濃町で開くペルー料理のスポーツカフェ「ティアスサナ(03-3226-8511)」が拠点。チームの連絡先も江頭さんまで。
今季のTCLは今月8日の時点で、1勝2敗。10チーム中6位につけている。
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このコラムに登場する各チームの詳細は、講談社から刊行されている『40歳からうまくなるサッカー』に載っています。
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