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「40歳からうまくなるサッカー」mobile

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6月27日から29日まで、札幌市で開かれた第7回全国シニア(50歳以上)サッカー大会には、粋な名前のチームが出ていた。
東北代表のタブの木サッカークラブ。秋田県にかほ市や由利本荘市に住む人々が中心。50歳から60歳までの約30人が所属する。全国大会経験のある西目農高(現西目高)や、由利工高、本荘高、酒田南高、矢島高サッカー部のOBで主に構成されている。
「相手から『ブタの木クラブ』と、よくからかわれます」と佐々木秀明監督は笑うが、全国シニア大会の出場チームには各都道府県の選抜チームが多い中、単独チームとして予選を勝ち抜いた少数派だ。
発足は1978年だった。地元の市や町のサッカー協会役員が母体となり、「四十雀サッカークラブ」としてスタート。みんなの年齢が上がり、1988年には50歳以上のチームとなった時、タブの木サッカークラブと改名されたのも、この時だった。
タブノキはクスノキ科の常緑樹。日本では由利本荘市が北限と言われている。葉には光沢があり、樹皮は褐色の染料としても重宝される。「枯れない」「色あせない」「長寿」という樹木のイメージから、人生の後半を有意義に過ごせるようにと命名されたそうだ。
初出場は昨年だった。優勝した兵庫県シニア選抜と1次リーグ初戦で引き分けの大健闘。FC長野シニアにも引き分けたが、群馬SFC50には敗れた。
今年は「1勝を味わう」を目標にしていたが、岐阜県選抜に0-1、高麗サッカークラブ50(東京)に1-3、室蘭シニアサッカークラブ(北海道)には1-2。残念ながら悲願はならなかった。
チームの指針の中で、シニアサッカーで大事なものとして共感できるものがある。それは「味方の批判はしない」という指針だ。「仲間に慰められることはあっても、責められることはない」と佐々木監督。誰かが率先して謳ったわけではなく、自然とそうした伝統になったという。「高校サッカーは3年間で終わり、社会人も引退すれば終わりだが、シニアサッカーは終わりがない」。負けても毎年、「次」があるのがシニアサッカー。今年は目標と遂げられなかったタブの木サッカークラブにも、常に先がある。


 このコラムに登場する各チームの詳細は、講談社から刊行されている『40歳からうまくなるサッカー』に載っています。

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